生鮮まで揃うスーパーセンター!「ミスターマックス別府店」を売場をレポート

取材・文:小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

ミスターマックス別府店外観

ミスターマックス別府店
大分県別府市

取材記者の注目ポイント

●国内メーカーの家電を安値で販売
●地元ゆかりの青果で地域色をアピール
●国産和牛のハレの日向け商品を展開

 ミスターマックス(福岡県/佐藤昭彦社長)は8月28日、大分県別府市に「ミスターマックス別府店」(以下、別府店)をオープンした。スーパーセンター(SuC)業態の単独店となる。この出店により、店舗数は大分県内で3店舗、ミスターマックス全体では59店舗となった。

 別府店は、JR日豊本線「別府大学」駅からクルマで約10分の場所にある。店舗周辺は住宅地が広がり、半径1㎞圏内には5937世帯/1万3919人、同2㎞圏内には1万8636世帯/4万3525人が居住する。高齢者が多く、なかでも80歳以上の割合がとくに高いのが特徴だ。周辺は「別府八湯」をはじめとする温泉地が点在し、国内外から多くの旅行客が訪れる観光地としても知られている。

 周辺の競合店としては、南西約1.5㎞先に同じSuC業態の「スーパーセンタートライアル別府店」、北西約0.7㎞先にはホームセンター(HC)の「ホームプラザナフコ別府鶴見店」がある。

 別府店は、コンセッショナリーを導入した生鮮三品や総菜のほか、一般食品、日用品、衣料品、医薬品、家電などを取り揃える。力を入れるのは生鮮と家電で、とくに家電は同規模の店舗よりも広くスペースを割いている。なお、10月以降は外国人観光客向けに、免税対応を実施する予定だ。

 売場面積はミスターマックスとしてはやや小ぶりの1323坪。売場はワンフロアで、カートを利用しながらゆったり買物ができるように通路幅を広く確保した。

地元の青果で地域色を訴求

 主要な売場を順に見ていくと、青果はかぼす、温泉パプリカといった大分県ならではの商品を各所に差し込み、地域色をアピールする。また売場トップには梨や桃などの旬の果物を陳列して、季節感を演出。とくにぶどうはさまざまな品種を揃えており、取材時はシャインマスカット、ピオーネ、巨峰、ブラックビートを販売していた。

 鮮魚では取材時、大分県産の太刀魚や長崎県産の真あじ、かますなど九州エリアで獲れた丸魚を陳列。鮮魚寿司を扱う「魚蔵」コーナーでは、「本まぐろにぎり」(1000円:以下税別)、「たっぷり海鮮ちらし丼」(599円)、さらには「寿司ケーキ」(699円)などユニークな商品も販売する。

 精肉は、国産和牛の焼肉セットやステーキ肉などのハレの日向け商品を大きく打ち出す。一方、牛肉、豚肉、鶏肉の各種こま切れ肉やひき肉といった日常づかいのアイテムは、1000g前後の大容量パックを中心に販売する。加えて、冷蔵ケース1台を使用して冷凍肉を展開。豚肉や鶏肉の大容量パックや焼き鳥などの加工商品のほか、豚骨や鶏ガラといった珍しい商品も並べていた。

 総菜は「サンキュー弁当」(398円)、「6種具材の天丼」(398円)、「合鴨パストラミ」( 1 9 8円)、「豚の炙り焼き」(128円)など各種弁当・おかずを、手ごろな値段で販売する。ベーカリーコーナーではドーナツやハンバーガーといった、菓子パンや総菜パンを専門店レベルの品揃えで展開している。

家電は価格に強み接客販売も注力

 他方、強みとする家電は、

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取材・文

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

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