ディスカウンターの存在感増す富山県、「ラ・ムー」富山市1号店出店へ【今週の大店立地法速報】
DCSオンライン編集部の調べによると、今週1週間(9月17日~9月23日)で新規に確認できた大規模小売店舗立地法(大店立地法)に基づく届出情報は2件だった。経済産業省は2024年3月末に大店立地法の届出状況の公表を終了。以降、各自治体が届出状況を公表している。今週はどのような新情報があったのか。DCSオンライン編集部が独自に収集したデータを確認していこう。

今週、新規に確認できたのは2件。クスリのアオキ(石川県)が新潟県新潟市に「(仮称)クスリのアオキ末広店」、大黒天物産(岡山県)が富山県富山市に「ラ・ムー富山岩瀬店」を出店する。
クスリのアオキの出店地は新潟市東区、「新潟」駅からクルマで10分の場所。信濃川の河口、新潟港近くの住宅街への出店となる予定だ。食品強化型のドラッグストアを展開する同社はすでに新潟駅を囲むように強固なドミナントを構築している。新潟駅といえば、9月18日に「イトーヨーカ堂丸大新潟店」を承継するかたちで「ロピアマルダイ新潟店」がオープンしたばかり。5月には、ホームセンター大手アークランズとの協業によるフランチャイズ1号店「ロピアムサシ新潟店」も市内に開業している。
また今年3月には、イオンリテール(千葉県)が「イオンスタイル黒埼」「イオンスタイル白山浦」(いずれも新潟市)を立て続けに出店。さらに新潟駅周辺には、原信、ウオロクといった新潟地盤の食品スーパーも店を構える。駅周辺の「食」マーケット争奪戦を制するのはどの企業となるかに注目だ。
一方の大黒天物産は「ラ・ムー」「ディオ」などの屋号でディスカウントスーパーを展開する。同社は今年4月に富山1号店「ラ・ムー高岡東店」(富山県高岡市)をオープンしている。今回出店が明らかになった「ラ・ムー富山岩瀬店」は富山市内初の店舗となる見通しだ。
富山市内には、2024年7月にディスカウント大手のトライアルカンパニー(福岡県)が北陸1号店「スーパーセンタートライアル富山マイプラザ店」を出店している。一方、近年はアルビス、大阪屋ショップなど富山地盤の食品スーパー企業が、成長機会を求めて中京エリアへの出店を強める動きが見られている。安さを強みとするディスカウンターが県下で存在感が拡大する中では、「足元固め」も重要になってきそうだ。











