オーケーが関西で多店舗化しても、“強さが揺るがない”食品スーパーとは
ここ数年、関西エリアにロピア(神奈川県)やバロー(岐阜県)など関西外の有力企業が次々と進出。2024年11月26日にはオーケー(神奈川県)が関西1号店かつ旗艦店として「オーケー高井田店」(大阪府東大阪市:以下、高井田店)を開店したことで関西の小売関係者は危機感をあらわにしている。では、こうした「関西の小売市場の変容」は消費者にどのように映っているのか。大阪在住・主婦歴40年の食品スーパー調査グループ「主婦っとサーベイ」の2人が、オーケー1号店を分析して確認した強みと改善すべき点、そしてオーケーが進出してもその強さが揺るがない食品スーパーを、その意外な理由も含めて解説する(本記事は特集「オーケー関西上陸!」のオンライン有料読者限定公開となります)。
基本路線を守った「オーケー高井田店」
11月26日、高井田店のオープン日を迎え、筆者はさっそく同店へ視察に赴いた。高井田店はJRおおさか東線「高井田中央」駅、大阪メトロ中央線「高井田」駅から徒歩4分の場所に位置する。建物は地下1階~4階の5層構造で、売場は地下1階にある。
売場に目を向けると、オーケーの既存店同様ワンウェイ方式を採り、青果、鮮魚、精肉の順に並ぶ。商品にはおなじみの「オネストカード」がついており、長崎県産のいちごには「出始めのため少し甘味・香りが不足しています」と書かれていた。商品価格は「地域一番の安値を目指しています · 万一、他店より高い商品がございましたら、 お知らせください。値下げします」とあり、“地域最安値”の実現に並々ならぬ意志を持っていることが伝わってくる。さらに、オーケーの会員プログラム「オーケークラブ」に入っていれば、商品を割安で購入できる仕組みだ。
加えて、「高品質・Everyday Low Price」と同社が謳う通り、無塩せきのハムやウインナーなどの高付加価値商品が、手頃な価格で、随所に差し込まれているのも消費者としてはうれしい限りだ。
このように高井田店はオーケーの基本路線を守った、同社の強みを存分に生かした店舗だといえるだろう。
「オーケーの強み」を消費者に浸透させる工夫が必要!
一方で、この強みがオーケーのことをあまりよく知らない関西の消費者にとっては一転して「わかりづらさ」となってしまうかもしれない。売場では
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