8月の中国経済、一段と減速=生産と消費、共に伸び鈍化
【北京時事】中国国家統計局が14日公表した8月の鉱工業生産は前年同月比4.5%増と、伸びは前月から0.6ポイント悪化した。小売売上高も2.1%増と、0.6ポイント鈍化。景気減速が一段と鮮明になった。
中国では不動産の価格下落に歯止めがかからず、これが個人消費を直撃。内需低迷が生産を圧迫する悪循環を招いている。鉱工業生産の伸び鈍化は4カ月連続。
幅広い投資動向を示す都市部固定資産投資は1~8月、前年同期比3.4%増と伸び悩んだ。不動産開発投資が10.2%減と足を引っ張った。同時に発表された8月の主要70都市の新築物件価格は、67都市で前月から下落。下落都市数は前月よりも1都市増えた。
統計局の専門家は景気回復に向け「多くの困難に直面している」と説明。景気刺激のため、住宅ローン金利や預金準備率の引き下げなど新たな金融緩和策が講じられるとの観測も浮上している。