米消費者物価、3.1%上昇=市場予想上回る―1月
【ワシントン時事】米労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.1%上昇した。伸び率は前月(3.4%)から2カ月ぶりに縮小。ただ、市場予想(2.9%)は上回り、物価上昇圧力の根強さを改めて示した。
変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は3.9%上昇と、伸びは前月と同水準だった。
項目別では、ガソリンが6.4%低下、コロナ禍の供給網混乱で値上がりした中古車・トラックは3.5%低下。一方、サービス価格(エネルギー関連を除く)は5.4%上昇と、引き続き高い伸びだった。
米国のインフレ率は、2022年半ばのピークから大きく低下した。ただ、労働力の需要が供給を上回る人手不足の状態が続き、賃金の伸びは依然として高い。人件費が大きく反映されるサービス業のほか、家賃など住居費でも価格上昇が顕著だ。
連邦準備制度理事会(FRB)は高インフレを抑制するため、政策金利を01年以来の高水準となる年5.25~5.50%で維持。インフレが落ち着き始めているため、利下げ開始の時期を慎重に探っている。
◇1月の米CPI概要
消費者物価指数 0.3(前年同月比3.1)
コア指数 0.4(前年同月比3.9)
エネルギー ▲0.9
燃料油 ▲4.5
ガソリン ▲3.3
衣料 ▲0.7
新車 0.0
中古車 ▲3.4
帰属家賃 0.6
航空運賃 1.4
(注)前月比%上昇、▲は低下。季節調整後。前年同月比は季節調整前