生産から輸入販売まで一貫管理 おいしく安全・安心なフルーツを消費者へ=ユニフルーティー

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安全・安心なフルーツを世界中に届けているユニフルーティー。これまで日本ではバナナの販売が中心だったが、グループのグローバルネットワークをより活用することを目的に、2020年から日本市場におけるバナナ以外のフルーツ販売を新規事業として本格的にスタートした。

7カ国に生産拠点を持つグループネットワークを活用

 自社農園での栽培から輸送・加工・流通に至るまですべての工程を一貫して管理しているユニフルーティーグループ。フルーツの輸入業者は数多くあるが、生産から輸入・販売まで手掛けている企業は少ない。自社グループで徹底管理することで、おいしいだけでなく、安全・安心なフルーツを消費者に届けることができるのが強みとなっている。

図表 2021年ユニフルーティーグループ売上構成比 ユニフルーティーと言えば、日本ではバナナのイメージが強い。主力商品としては、「天晴れ農園 金の房」「ごほうびバナナ」「こだわリッチ」や若年層をターゲットにしたキャラクター付きバナナなど、多様なニーズに合わせたラインナップが特長だ。2021年度のビジネス展開を見てみると、日本での売上構成比の約95%がバナナとなっている一方で、グループ全体では売上構成比の約65%がバナナ以外のフルーツ商材となっている(図表)。

 ユニフルーティーグループは、フィリピンやチリ、南アフリカなど7カ国に生産拠点を持ち、6カ国に輸入販売拠点を持っている。ユニフルーティージャパンでは、こうしたグローバルネットワークをより活用して、日本でもバナナ以外のフルーツ販売を新規事業として2020年から本格的にスタートした。今期で3年目を迎える新規事業は、着実にバナナ以外の商材を日本市場に広げているが、バナナ以外の認知度が低いのが課題となっている。そこで今回は同社の新規事業の取り組みを紹介する。

バナナの追熟技術を応用し食べごろキウイを提供

 近年、同社が力を入れて取り組み、販売拡大につなげているのがキウイフルーツ。春から秋にかけて輸入キウイが店頭に並び、冬には国産のキウイに移行して年間を通して販売され、需要拡大が続いているが、国産キウイに限っては年々生産量が減少傾向にある。店頭に並んでいる国産キウイは十分な追熟がされていないものが多く、それをそのまま食べた人は、「固くてすっぱい」などの経験から消費者離れが加速しているのが現状だ。

ユニフルーティージャパンのキウイ
生産国の国旗がパッケージにデザインされたジョージア産キウイ。同社の追熟技術で食べごろのキウイを提供している

 そこで、キウイの売上拡大のためには冬場の販売の改善がもっとも効果的と考え、同社ではジョージアから高品質なキウイを輸入。ロシアやヨーロッパ、中東・アジアに囲まれたジョージアは、比較的温暖な気候で、ブドウや柑橘の栽培に適した国だ。同社ではバナナの追熟で培った技術を応用して、すべてのキウイを適熟に加工して供給するため、食べごろのキウイを提供できる。冬場にジョージア産キウイを導入することで、年間を通してキウイの販売拡大を図ることができそうだ。

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