【ヤオコー】川野社長、2019年の戦い方を語る!
12月14日、ヤオコー(埼玉県)サポートセンター(本社)で、川野澄人社長のインタビュー会見が行われた。2018年の振り返りと19年の見通しについて語った。
消費変調、ますますメリハリ型に
19年3月期下期のトレンドは下降気味で、特に11月は既存店売上は対前期比98.9%となった。色々な予見がある中、ややお客さまの消費の仕方が変わってきた印象だ。景気全体が悪いわけでは無いが、使うところと抑えるところのメリハリを付ける消費の仕方が一層顕著になってきた。
毎日の食事に対する節約傾向が高まっているわけで、当社としてはこの節約志向に対応しながら、消費者の購買を刺激する取り組みを行いたい。
(食品スーパーでハレの日型の消費をしないということは)、SMに魅力的な商品や提案がないということを意味するからだ。これが来期(20年3月期)のポイントとなるだろう。
ヤングファミリー向けの価格対応が重要に
来期は消費増税が最大の環境変化与件となる。各種景気対策が打たれるが、お客さまの節約傾向は強まると見ている。当社のメーンターゲットである、ヤングファミリー層に対してどうアプローチするかが大きな課題だ。
ディスカウントタイプの店にお客さまが離反されないよう、当社の強みである“美味しさ”を崩さずに、安さを感じてもらえるよう、イメージづくりと価格対応が大事になるだろう。満遍なく価格を引き下げるのではなく、ヤングファミリー層が買う商品群に絞って手を打っていく。
一方、消費増税後は、軽減税率が適用されるため、外食の税率は10%、SMは8%の税率ということになる。外食から中食への消費動向の移行があるのかどうかという点に注目している。
ラストワンマイルへの考え方
買い物代行サービスの展開については今の所考えていない。店舗出荷型のネットスーパーをすでに3店舗で展開中で、1店舗で店舗段階で黒字化をしている。ただし、配送費が上がる中で、配送費の代わりに買い物代行が機能する場合は、その可能性も考えていきたい。
一方、(米国で展開が進む)店頭ピックアップについては、アメリカと比べて店と自宅の距離も、車の利用率も売場面積も異なるため、日本においてニーズがあるのか図りかねている状況だ。