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2018年1月5日

[特別企画●プロモーション研究]
チラシから見えてくる春の販促プロモーションのトレンド

Diamond Home Center

来店や購入など、消費者のアクションを促進する媒体としての役割を持つチラシ。商品に対する「関心と興味の喚起」、他商品との「比較検討」、さらに、購入への「欲求の喚起」のために、さまざまな工夫を凝らしている。そこで、小売店のチラシのリサーチを行っている(株)ドゥ・ハウスの協力のもと、2~4月のチラシプロモーションを分析した。

(本誌:島野和久)

 

● ガーデニングや新生活をキーワードに展開

 

図表1●企画掲載率
対象期間:2016年、2017年の2~4月に発行された折込チラシ
対象チェーン:全国主要ホームセンター10チェーン
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「春の花と野菜」というくくりでガーデニング訴求を実施したチラシの例(2017年4月:コーナン商事)
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 ドゥ・ハウスによると、2016年と17年の2~4月に発行されたホームセンター(HC)のチラシ掲載について、メーン企画としては「セール・特売」、「ガーデニング・農作業」、「新生活」の3つのキーワードで、全体の7割以上が占められていたという。次いで、「春」や「ゴールデンウイーク」、「DIY・資材」、「ペット」と続いている。

 

 季節や催事を除くと「ガーデニング」、「DIY」、「ペット」が、春のアイテムトレンドととらえることができる。これらを企画別に「週ごとのチラシ掲載率」で見てみよう。(図表1

 

 「ガーデニング」においては、各チェーンとも企画掲載率は高く、主要企画といえるだろう。週ごとの掲載率では、16年は2月1週から高い掲載率であったが、17年は3月3週以降から掲載率が80%以上となり、4月の2~4週は100%の掲載率となっている。これは、消費者がガーデニングを意識する時期に合致するように販促のピークを変更する傾向が強くなっていると考えられる。

 

 「DIY」においては、チェーンごとに掲載率および掲載時期はバラツキがある。その中でも、3月・4月においては「新生活」と複合しての提案を行っている事例が多く見られた。

 

 「ペット」においては、チェーン別で見ると、16年に比べ17年はほとんどが掲載率アップとなっており、100%実施しているチェーンも増加している。また、週ごとの掲載率についても、16年に比べて17年は調査期間中のほとんどが高い掲載率であり、増加していることがわかる。

 

● メーン提案となるガーデニングとサブ企画提案

 

図表2●メーン実施企画数
対象期間:2016年、2017年の2~4月に発行された折込チラシ
対象チェーン:全国主要ホームセンター10チェーン
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 次に、「メーン企画」と「サブ企画」という視点でチラシを見ていこう。(図表2~4

 

 「ガーデニング」は、他の2企画と比べて、メーン企画の構成率は高くなっている。ここからも、「ガーデニング」を春の主要企画のひとつとして各チェーンがとらえていることがわかる。また、掲載アイテムを見てみると「タネ・苗・花」や「肥料・薬」などの定番商品が上位を占めている。その中で注目なのが「ガーデンファーニチャー・エクステリア」である。「庭づくり」にかかわる商品が伸びていることから、春にはこれらのガーデニングの演出を提案する商品による、訴求の幅を広げる販促が見られるようになると考えられる。

 

 「DIY」は、「メーン企画」よりも「サブ企画」としての扱いが多い。「ペット」も同様の傾向にある。サブ企画としての傾向が見られるが、両方とも掲載数や掲出率は高いことから、春の注目企画になっていることは、間違いない。「ペット」においては、犬・猫用の商品だけではなく、ウサギやハムスターなどの小動物用のフードや用品の需要がポイントと考えられており、幅広い訴求と品揃えが、ひとつのポイントだといえる。

図表3●掲載企画規模(メーン・サブ)
対象期間:2016年、2017年の2~4月に発行された折込チラシ
対象チェーン:全国主要ホームセンター10チェーン
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図表4●アイテムカテゴリー別掲載ランキング(ガーデニング)
対象期間:2016年、2017年の2~4月に発行された折込チラシ
対象チェーン:全国主要ホームセンター10チェーン
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● 商品紹介からひと工夫がある提案型の訴求

 

 春のチラシを見ていると、複合的なアイデアによる提案型の企画が増えてきているようだ。キャンプとガーデニングを連動させて、「庭でバーベキュー」という提案型の訴求。DIYでは「初級」、「中級」、「上級」、「プロユース」と経験や腕前によって、工具などが選べるように比較検討できるチラシ構成。新生活スタートで、一人暮らしを始める新社会人とともに、子どもが独立していく親にも向けた「ペットとの暮らし」訴求など、テーマ設定を重視した提案型の販促企画が見られるようになっている。

 

 メーンの「ガーデニング」においては、省電力であり、簡単に庭などに設置できる「ソーラーライト」や「LEDライト」の提案や、庭の維持管理に手間がかからない「人工芝」の提案も増加している。

 

 このように、消費者に「気づき」を与えるような提案や簡便性や手軽さを加味した選択肢を広げる商品提案など、チラシにもひと工夫が求められている。

 

 春のチラシ販促プロモーションは、「ガーデニング」を中心に、季節性や春のテーマをとらえながら、提案型のアプローチでの展開が差別化のポイントとなりそうだ。

 

 

協力:株式会社 ドゥ・ハウス
全国550万人の生活者をネットワークしており、生活者フィールドと流通フィールドの2つに対してのマーケティング活動を行っております。チラシ事業分野においては、全国400拠点を設置し、さまざまな業種(食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなど)の折込チラシを年間10万枚以上収集しています。
チラシの画像化から専用のデータベースの構築や集計まで、幅広いサービスを展開しています。

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