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第114回

2017年8月14日

【DDレポート】
続々、新フォーマット
中部薬品、ウェルパークが食品強化、効率追求のDgSづくりにチャレンジ(前編)

『ダイヤモンド・ドラッグストア』 2017年7月15日号掲載

中部薬品は店内製造の総菜とベーカリーを付加した「Vドラッグ フレッシュプラス」の展開をスタート

 一部のドラッグストア(DgS)企業が新フォーマット確立に向けて動き出した。バローホールディングス(岐阜県:以下、バローHD)傘下の中部薬品(岐阜県)は一部の店舗で店内調理の総菜とベーカリーを販売。ウェルパーク(東京都)は親会社のいなげや(東京都)の食品スーパー(SM)とDgSの融合店舗を開業させた。共通するキーワードは「食品強化」と「効率」だ。

 

バローHDはDgSに生鮮・総菜を付加

 バローHDは、グループ企業の中部薬品が展開する売場面積450坪のDgSに、同じグループの中部フーズ(岐阜県)が店内製造と販売業務を担当する総菜とベーカリーを付加。「フレッシュプラス」と呼ぶ新フォーマットを2店舗展開している(2017年3月期末時点)。

 

 16年10月に「V・ドラッグ豊川店」(愛知県豊川市)、17年3月に「V・ドラッグ東郷西店」(愛知県愛知郡東郷町)を改装。総菜とベーカリーを付加したところ、売上は改装前に比べて約1.4倍に伸びた。通常、インストアベーカリーは単価が低い一方で店内製造の手間がかかり、利益を出すのは難しい。しかし2店舗とも総菜とベーカリー部門はそれぞれ黒字。店舗全体でも収益性が改善されているという。

 

 両店で販売している総菜とベーカリーは合計130SKUほど。内訳はベーカリー30SKU 、サラダ15SKU、冷総菜15SKU、巻き寿司8SKU、揚物15SKU、温総菜20SKU、おにぎり13SKU、丼物、お好み焼きなどの弁当が10SKUほど。両店とも総菜とベーカリーにしっかりと固定客がついている。

 

 バローHDの田代正美社長は両店舗について次のように話す。

 

 「なにより客層が変わったことが大きい。DgSがメーン目的のお客さまだけでなく、主に総菜やベーカリー目当てで昼食だけを購入する方々も増え、客数も増加傾向にある。『フレッシュプラス』の開業に当たっては、医薬品と化粧品売場も拡充した。この2部門がけん引役となり、粗利益率も改善している」。

 

 総菜とベーカリーを付加した改装1号店の豊川店は通常の「V・ドラッグ」屋号だが、2号店の東郷西店は「V・ドラッグフレッシュプラス」の屋号で営業。18年3月期末までに同屋号の店舗を10店舗まで増やす計画だ。

 

 さらにバローHDは「フレッシュプラス」の進化も模索する。

 

 「SMは長い歴史の中で、イニシャルコストもランニングコストも高いことが常識として定着してしまっているように思える。それが体から抜けきらない。そこで『フレッシュプラス』をさらに発展させるかたちで、DgSを起点にしたSMづくりにチャレンジする。この店舗は17年9月にオープンする予定だ」(田代社長)。

 

 具体的には、「V・ドラッグフレッシュプラス」の店舗に、グループのSM企業、タチヤ(愛知県)の青果部門と精肉部門を付け加える。

 

 タチヤは個店経営の高収益企業として知られ、各店舗の生鮮食品担当者が商品の仕入れ、値付け、値下げの権限を有する「仕入れ担当責任制」を採用している。生鮮食品の担当者は早朝に市場へ出向き、当日販売する商品を自らの目利きで仕入れる。物流センターを経由しないので高鮮度の生鮮食品を機動的に販売できるのが強みだ。当日仕入れたものはその日のうちに売り切る。店舗の閉店時間は18時と早い。1店舗当たりの平均年商は15億円以上もある。

 

 この「生鮮カテゴリーキラー」のタチヤの青果部門と精肉部門をDgSに付加する。

 

 「9月にオープンする新店には鮮魚部門は入れない。アンケートなどを通じて、お客さまに尋ねたところ、それでいいということがわかったからだ。鮮魚部門で赤字を出すくらいならば、その分、肉を安く売っていきたい」(田代社長)。

 

>>後編につづく

 

 

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