配膳ロボにセルフレジ…すかいらーくHD、接客の魅力残す絶妙DXの進め方
セルフレジでは従業員負担を“9割減”
すかいらーくが現在注力しているのがセルフレジの導入だ。2024年上期中にも全店でセルフレジ化を進め、これまでに約2400店舗で導入しているテーブル決済サービスやデジタルメニューブックなどでの利便性向上と併せ、さらなる待ち時間短縮につなげる。
「約70%のお客さまがセルフレジを活用されている。レジの台数を増やしていることもあり、会計でお待ちいただく時間が減少している。また従業員においては、お客さま1組あたりの会計対応時間が80秒から9秒へと短縮していることで、その他の接客サービスに時間を充てることができるようになった」と、サービスの質向上を大きく押し上げる結果となっている。
セルフレジ活用はまだ3割の未使用派がいるものの、従業員の会計対応時間は約9割減となっており、多大な導入効果がみてとれる。セルフレジは慣れてしまえば、顧客にとっても利便性が高いことから、時間の経過とともにさらなる導入効果が期待される。
さらにDX化は、従業員間のコミュニケーション活性化につながっているという。「近年外国人の方の採用を積極化する中、DX化が進むことで、フロア業務の習熟度の向上が進み、多様な人財に活躍いただける環境づくりにつながっている」と、同社は約3000人在籍する外国人スタッフへの副次的な効果もあることを明かす。