英セインズベリー、レジなしの実験店舗を稼働、アプリでバーコード読み取りと決済
英大手スーパーのセインズベリーは4月29日、レジなし店舗の実験を始めた。スマートフォン(スマホ)に専用アプリ「スマートショップ スキャン、ペイ&ゴー(SmartShop Scan,Pay&Go)」をダウンロードし、利用者自身が商品のバーコードを読み取って、アプリ上で決済する。
ロンドン市内のホルボーン・サーカス(Holborn Circus)にあるコンビニエンスストア業態の既存店を改装し、レジを撤去した。利用者はアプリに表示されるQRコードを専用端末に読み取らせることで、精算済みであることを確認した後、店舗を出る。
アプリの使い方が分からない人や現金、クレジットカードで決済したい人のためにヘルプデスクを設けているが、現状では82%の客がアプリでキャッシュレス決済しているという。
専用アプリは2018年に開発し、同年8月から既存店舗に試験導入を開始した。現在までコンビニ業態8店舗で利用できるが、レジを撤去したのはホルボーン・サーカス店が初めて。同店で3カ月にわたって実験を続け、利用者や従業員からの意見を聞いた上で、同アプリの導入を他の店舗にも広げていく。
ホルボーン・サーカス店では今回の改装に合わせて、品揃えも変更。多忙なビジネスパーソンを主要ターゲットとし、焼きたてのパンやサンドイッチ、総菜、サラダなど中食商品の品揃えを大幅に拡充した。そのほか、飲料やスナック菓子、入れたてコーヒーなどを販売する。
英国では、最大手スーパーのテスコや生協のコープもスマホアプリを使ったキャッシュレス決済の実験を始めている。