米ウォルマートは4月9日、店舗における作業軽減化のために大量のロボットを追加導入すると発表した。単純作業をロボットに肩代わりさせることで、従業員が商品の販売や接客に注力できるようにする。
自律走行型の床磨きロボット「オートC」は1500台を追加導入する。オートCはブレイン・コーポレーション(カリフォルニア州サンディエゴ)が開発した「ブレインOS」を搭載したロボットで、初回に従業員が運転して走行ルートを記憶させると、人や障害物などを避けながら自律走行で床磨きをする。
ウォルマートは2017年から床磨きロボの試験運用を開始、18年に運用店舗を80店舗ほどに増やした後、19年1月末までに360台を導入していた。
店内を自律走行しながら店頭在庫をチェックする「オートS」は300台を追加導入する。オートSは夜間に店内を走行し、陳列棚にある商品の在庫量を確認、陳列場所や表示価格が正しいかもチェックする。
バックヤードにはトラックで配送された商品の荷下ろしを行う「ファースト・アンローダー(FAST Unloader)」を1200台、追加で設置する。ファースト・アンローダーは在庫チェック用のオートSと連携、荷受け検品を自動で行い、陳列場所に応じて商品を仕分けする。
また、オンラインで注文を受けた商品を店頭で引き渡す「ピックアップタワー」は、900台を追加で設置する。ピックアップタワーは巨大な自動販売機のような機械で、注文した商品が店舗に届いたことを知らせる電子メールに記載されたバーコードを読み取らせると、タワー内に保管された注文品が自動で出てくる。
ウォルマートは17年からピックアップタワーの導入を開始、18年末に700店舗に設置する計画を進めていた。