オオゼキはDXでどのように従業員満足度を高めているのか?
店舗サービス業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の在り方とこれからの店舗の在り方を店舗運営の業務効率化や従業員の体験価値向上の観点から考える連載「リアル店舗のDX革命」。今回は、東京都を中心に店舗を展開する食品スーパー(SM)オオゼキ(東京都/石原坂寿美江会長兼社長)の事例を解説します。

従業員による「楽しい買物体験の提供」
新型コロナウイルス感染症に伴う規制が撤廃され、SM業界のいわゆる”コロナ特需”が落ち着きをみせたと同時に、円安による原材料や光熱費の高騰で、商品価格への転嫁が続いています。特売やチラシ販促による集客強化など、低価格を訴求するだけの戦略をとっても、中長期的には自社の利益を削ることになります。
それよりも今必要なのは、商品の価格上昇を消費者に受け入れてもらうお店づくりで、消費者に「価格」以外の付加価値を届けることです。そのためには、店舗を常にお客さまとの関係性を高め続ける「メディア」であり、エンターテインメント空間と捉え、サービス業としての本質である「楽しい買物体験の提供」を従業員一人ひとりが意識することが必要です。
今回はその一例として、東京都・神奈川県・千葉県に店舗展開する地域密着型SMのオオゼキをご紹介します。同社では、とくにチェッカー(レジ)部門の従業員(パート・アルバイト含む)の教育体制構築に注力しています。
チェッカーは、消費者の購買体験のラストワンマイルを担い、その店舗や企業の顔となる重要な部門ですが、他部門と比較して抱える従業員数が多く、人の入れ替わりも激しいため、いわゆる”オオゼキ基準”の業務レベルを維持し続けることが非常に困難です。そのなかで、オオゼキは各従業員が順調にスキルアップを図れているか、モチベーション高く活き活きと働いてくれているかを管理者がモニタリングしながら、日常的なコミュニケーション接点が持てる環境をつくっています。
リアル店舗のDX革命 の新着記事
-
2023/01/05
東武百貨店が自社社員だけでなく取引先従業員の情報格差をDXで改革したワケ -
2022/11/01
現場スタッフが1人しかいないなか、アパレル企業クロスプラスが店舗の付加価値を高めた方法 -
2022/09/29
クレーンゲームのアドバイスにもDX? ゲームセンターGiGOの店舗改革 -
2022/08/08
オオゼキはDXでどのように従業員満足度を高めているのか? -
2022/06/17
DXでリアル店舗従業員の働きがいをつくることが重要なワケ
この連載の一覧はこちら [5記事]
オオゼキの記事ランキング
- 2025-10-30東急ストアVS西友VSオオゼキVSベルクス……東京の新激戦地・三軒茶屋を歩く
- 2025-06-30オオゼキ、ベルクス、東急ストア……有力5チェーンがしのぎ削る“三軒茶屋戦争”が勃発!?
関連記事ランキング
- 2025-11-21速報!バロー関東1号店「横浜下永谷店」 オープン日の模様を徹底レポート
- 2025-11-21ベルクのディスカウントフォーマット「クルベ」、開店から2年超で見えた変化と進化
- 2025-11-26気づけば5店舗……クスリのアオキが出店増やす「スーパーのアオキ」の全容
- 2025-11-19上期絶好調のバローHD 関東進出直前、小池社長が明かした「攻め手」
- 2025-11-25オープンから2年超のクルベ その至近で競合するヤオコー、2店舗の関係から見えてきたこと
- 2025-11-21楽天撤退、ライフ参入 センター型ネットスーパー激動期へ
- 2025-11-17利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説
- 2025-11-12ロピア進出機に阪神エリア随一の激戦地に 兵庫・尼崎エリア視察案内!
- 2025-12-05「生鮮市場TOP」が宇都宮に初出店! 生鮮・総菜の独自商品さらに充実
- 2025-11-22圧倒的集客力で激戦地を制圧!? 茨城タイヨーの「ビッグハウス」を大解剖!





前の記事
