生鮮部門の連携がつくり出す”ロピアワールド” 京都2号店「宇治店」売場レポート

森本 守人 (サテライトスコープ代表)

ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)は2025年7月25日、京都府宇治市に「ロピア宇治店」(以下、宇治店)をオープンした。前編では主に青果部門の品揃えと売場づくりを紹介したが、後編では続く鮮魚、総菜、精肉部門、日配・加工食品の売場についてレポートする
調査日=2025年8月8日 ※本文中の価格はすべて税抜価格

多くのテナントが抜け、今はロピアだけが盛況な状態の商業施設「エムズモール」
多くのテナントが抜け、今はロピアだけが盛況な状態の商業施設「エムズモール」

店内随所で見られた「仕掛け」

 大半のテナントが撤退し閑散とする商業施設にオープンした宇治店。前編では、お客が「ロピアワールド」に引き込まれる理由、またカゴを山盛りにしながら楽しそうに買物する様子を紹介した。後編では、ユニークな品揃え、売場づくりに触れたうえで、生鮮各部門が連携し、店全体に賑わいを生み出しているロピアの強みに迫ってみたい。

 青果部門を抜けたところに配置するのは、「日本橋 魚萬」という屋号で展開する鮮魚売場だ。丸魚、切身、サクなど幅広い形態の商品を揃え、多くのお客は思わず立ち止まる。生魚では、京都でよく食べられるハモ(兵庫県産、 1尾790円)を提供するなど“地域対応”もみられた。

干カレイ」2枚入り同790円
「干カレイ」2枚入り同790円

 調査日は夏休み期間中ということもあり、目立つ場所に「バーベキュー」を提案する売場を特設。発泡スチロールの平箱に「島根産サザエ」(1個200円)、「千葉産はまぐり」(同390円)、「宮城産太刀魚」(1尾790円)などを盛り、販売していた。「バーベキュー」というキーワードでお客を“非日常”へと連れて行くのもロピアが得意とする手法だ。

 寿司も充実している。主力商品はマグロ、サーモン、イカ、エビなどの握りが入った大容量の「魚萬握り寿司」。それぞれのネタが2貫、3貫、4貫入りを揃え、家族の人数に応じた“選べる”提案をしていたのも目を引かれた。

 続く総菜売場では、

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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