オーケー(神奈川県/二宮涼太郎社長)は3月16日、神奈川県平塚市に「オーケー平塚店」(以下、平塚店)をオープンした。売場面積は約620坪とここ1年のなかでは最大規模の店舗だ。広い売場を生かし、これまであまり見られなかった地域性を打ち出す商品政策(MD)に挑戦している。
売場面積600坪超
より地域に密着した店へ
平塚店がオープンしたのは、JR東海道本線「平塚」駅から北西約700m。平塚市の「見附台周辺地区整備事業」の一環で開発された、2階建て施設の1階部分にテナント出店している。
オーケーは国道16号線の内側への出店を基本戦略しているが、平塚店はその外側でかつ同社のなかでも南西エリアへの出店となる。二宮涼太郎社長は「平塚市は実は30年ほど前に出店していたことのあるオーケーにとってゆかりのある地。売場面積は600坪超と、ここ最近の出店のなかでは大型の店であり、そのぶん提案力を高めて地域のお客さまに支持していただける店にしたい」と話す。
平塚店の最大の特徴は、青果と鮮魚部門において地域商品を充実させている点だ。「基本的に店舗を標準化しているオーケーだが、品揃えの面では今後、店ごとに地域商品を充実させて地域により密着した店づくりをしていきたい」(二宮社長)として、店舗間競争が激化するなか地域に根差した店舗運営に力を入れる方針を示している。
生鮮の地域商品が充実
POPで丁寧に情報を発信
では、具体的にはどのような品揃えを提供しているのか。青果売場では、出入口すぐの場所で展開する高質フルーツのコーナーで、神奈川県産のブランド柑橘「湘南ゴールド」を訴求する。化粧箱入り商品や個包装ゼリーなど手土産にもできる商品も揃えて売場に華を添えていた。
それ以外にも旬のイチゴ売場では「神奈川県産オーシャンベリー」を、広くスペースを確保したトマトコーナーでは「湘南のきらめきトマト」など、各所で地場産の商品を揃え、写真付きPOPで生産方法のこだわりや商品の魅力を丁寧に伝えて提案している。
鮮魚売場では、長井漁港や三崎漁港など神奈川県内の漁港から仕入れた商品を「近郊産地より直送」とPOPで打ち出し販売する。開店日は「神奈川県産石鯛の刺身」や「神奈川県産めかぶ」を揃えていた。
2020年12月には埼玉県所沢市に初進出を果たすなど出店エリアを着実に広げているオーケー。店舗網の手薄なエリアでは認知度を高めるための工夫が必要になる。そうしたなかオーケーは地域対応を推進し、MDをいっそう進化させていると言える。
【オーケー平塚店 店舗概要】
所在地 神奈川県平塚市錦町4番22号
営業時間 8:30~21:30(当面は21:00閉店)
売場面積 619.35坪
駐車場 79台(共用)