九州12年ぶりの新店、サニー福岡長浜店 西友の「ローカライズ」はここまで進化していた!
当日仕入れ・市場直送で鮮度訴求する鮮魚
総菜も「九州の味」にこだわる 日配・加工食品も地元メーカーの商品を積極的に導入
そして総菜も、「福岡の味」「九州の味」にこだわった商品のオンパレードである。
たとえば、福岡の郷土料理である「がめ煮」や、「明太高菜ご飯」をメーンに据えた弁当、佐賀県唐津市の「宮島醤油」を使った「若鶏もも竜田揚げ」、九州で広く食べられる「とん足の唐揚げ」「ゆず胡椒で食べる鶏の炭火焼」、宮崎発祥の「レタス巻」など、ユニークな品揃えとなっている。
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西友は2019年6月に中期事業計画「スパーク2022」を策定、その下で地域に密着しながら「よりよいものをより安く」を実現する「ローカル・バリュー・リテーラー」になることをめざしてきた。その一環として、各店や地域のニーズに対応した商品政策(MD)の展開にも昨今注力している。
一方、西友をめぐっては、昨年11月に楽天(東京都/三木谷浩史会長兼社長)と米投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が西友株の取得を発表。3月1日に株式取得の完了を発表すると同時に、成城石井の社長やセブン&アイ・ホールディングスの常務執行役員などを歴任した大久保恒夫氏が社長兼CEOに就任している。
こうした組織体制の変化が、今後のMD面にどういった影響を及ぼすかは現段階ではわからない。ただ、西友の店づくりは大きな変化の途上にあり、徹底した地域密着型の売場づくりを志向した福岡長浜店の出店は、1つのマイルストーンであることは間違いないだろう。西友の今後の店づくりに与える影響を含め、注目の店舗である。