イオンがベトナムで出店攻勢! 同国初の中型SC「イオンタンアンSC」の全貌
イオン(千葉県/吉田昭夫社長)がアジアシフトを進めている。なかでも、さらなる成長が期待されるベトナムでは10月4日、国内8店舗目のショッピングセンター「イオンタンアンショッピングセンター」(タイニン省ロンアン区:以下、タンアンSC)をグランドオープンした。同SCでは、ベトナムでは初となる郊外型の中規模ショッピングセンターで、イオンベトナムのマルチフォーマット戦略に新たな一手が加わったかたちだ。イオンが9月25日に開催したオンライン会見の内容をもとにレポートする。
10月4日にグランドオープンしたイオンタンアンショッピングセンター(以下、写真はすべてイオン提供)
イオンベトナム初の「中型ショッピングセンター」に
イオングループのベトナム1号店となるショッピングセンター「イオンモール タンフーセラドン」がオープンしたのは14年1月。その核店舗として総合スーパー「イオン タンフーセラドン」を開業して以来、イオンベトナムは順調に業容を拡大させている。
現在グループ全体で、ショッピングセンター8店舗、総合スーパー15店舗、食品スーパー45店舗、コンビニエンスストア182店舗、専門店29店舗、薬局1店舗を展開。グループ企業も11社に拡大している。今回開業するタンアンSCは国内8店舗目のショッピングセンターであり、ベトナム南部のメコンデルタ地方では初の出店となる。
ベトナム国内では地方行政区画の大規模な再編が進んでおり、出店地であるロンアン省は7月1日にほかの省との合併を経て、タイニン省となった。同省は合併によりGRDP(地域内総生産)は国内トップ10入りを果たすなど、今後の経済成長に期待がかかる地域だ。イオンベトナムCOOの大泉拓史氏は「経済規模が拡大しているこのエリアで、確固たるシェアを獲得していく」と意気込む。
タンアンSCのストアコンセプトは「デイリーコミュニティパーク」。現代的なスタイルと自然の調和を軸に、お客に新たなライフスタイルを提案できる施設をめざす。イオンベトナムでは初の中型ショッピングセンターであり、延床面積は2万7000㎡と、イオングループが日本国内で展開するショッピングセンターと比較してもコンパクトな規模だ。店舗からクルマ30分圏内を商圏と定めており、駐車可能台数はクルマ270台、バイク935台。ベトナムで移動の足として広く利用されているバイクでの来店を多く見込んでいる。







イオンリテール古澤社長が示す、「新しい総合」の設計図

