高密度の都市立地に出店! 「ロピア茨木東太田店」の売場を調査

矢野清嗣
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ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)は大阪府茨木市のホームセンター、DCM茨木店の跡地に「ロピア茨木東太田店」(以下、茨木東太田店)をオープンした。人口が多い都市部に開いた、やや小ぶりの店だ。同店はどのような売場づくりをしているのだろうか。

調査日=2024年7月10~12日 ※本文中の価格はすべて本体価格

ロピア茨木東太田店の外観。同じ建物内に「ドラッグアカカベ」「買取大吉」が店を開いている

今後の都市部への出店を見据えた

 茨木東太田店は、大阪府茨木市の東端、隣接する高槻市との境付近にある。茨木市は人口約28万人、高槻市は同約35万人を擁し、大阪市と京都市の中間位置にあることから、ベッドタウンとして発展している。

 同店は、両市を通る国道171号線から約30m離れた、奥まった場所に立地しており、周辺はマンションが多い住宅街だ。

 大阪市と京都市を結ぶJR東海道線と阪急沿線は人口が多く、SMにとっては魅力のある地域だ。とくに、茨木市と高槻市の住民は生活スタイルが都市型で、小売業にとっては外せないターゲットとなる。

 高槻駅と茨木駅周辺には大型店が並び、国道沿いにも大型専門店、食品スーパーなど、商業施設が多い。

ロピアにとっても魅力のある地域で、茨木東太田店はロピア京都ヨドバシ店(京都府京都市)と大阪をつなぐ店舗でもある。ロピアの都市店舗進出への強い意志を感じる。

 売場面積は約490坪(歩測)で、標準店と比べるとやや小ぶり。通路幅が狭く催事も少ないため、コンパクトにまとまっている。

 生鮮ゾーンは約177坪(歩測)を確保している。関西地区でも都心の大型居抜き店舗を見つけるのは厳しくなってきたようで、4月に開店した「北加賀屋店」(大阪府大阪市)はスクラップで整地し、自らロピアモールを出店した。

 ロピアの前身は「新鮮大売タカラヤ」であり、都市中心の展開だった。ロピアの都市への進出意欲は強いものの、今後の店舗展開を考えると、都市の物件確保の条件は厳しくなる。しかし、意外に候補地となる物件はあるのかもしれない。そのための都市型フォーマットであり、売場面積500坪以下でも出店可能なことを示した店舗であるのは間違いない。

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