横浜を知り尽くしたローカルチェーン! 「食品館あおば」の強さの正体
神奈川・横浜を中心に「食品館あおば」の屋号で食品スーパー35店舗を展開するビック・ライズ。強豪ひしめく同エリアでなぜ同社はお客から指示されるのか。前編では、同社最新店「食品館あおば常盤台店」(神奈川県横浜市:以下、常盤台店)の生鮮3部門の売場を解説した。後編では、総菜、日配、加工食品の売場を見ていこう。
※本文中の価格はすべて本体価格
総菜は売れ筋中心のラインナップ
総菜は入口側から見て店舗右サイドで売場を展開する。就職情報サイトによれば、ビッグ・ライズは2018年夏に総菜部門を立ち上げているという。
常盤台店の総菜売場は平台2台がメインで、一部外注商品を導入しているものの、基本は自店製造商品がベースとなっている。平台はそれぞれ米飯とフライ類にわかれており、米飯「鯖と紅鮭の塩焼弁当」「ヤンニョムチキン弁当」(各498円)、「デミハンバーグもち豚入りメンチ弁当」「若鶏もも照り焼きメンチカツ弁当」(各480円)、「チキン南蛮弁当」「大きな醤油唐揚げ弁当」(各450円)、「イベリコ豚重」(各498円)、「牛めし重」(598円)、「あおばの海苔弁当」(398円)、「ロースかつ重」(350円)、「ソース焼きそば」(250円)など価格帯に幅を持たせ、馴染みのある定番商品を過不足なく揃えている印象だ。調査日は、ミニサイズの弁当を280円均一で提供しており、「ロースカツ重」「天津重」「ハムカツ海苔弁当」などをラインナップしていた。
フライ類では、「棒ヒレカツ」(1本498円、2本999円)、「ヒレカツ2個」「春巻4本」(各258円)、「ふっくら肉団子6個」(298円)、「メンチカツ2個」「ニョムチキン」(250円)、「葉山コロッケ」(1個100円、5個480円)、「焼鳥12本」(780円)、「大玉たこ焼8個」(298円)などを販売する。和総菜や麺類は外注商品がベースとなっているが、「手作りポテトサラダ」(100g128円)は自社製造で対応していた。
日配は店舗奥側壁面で売場を展開する。和日配は約70尺のスペースで、商品構成はオーソドックスなスタイルとなっている。「納豆」は8尺31品目の扱いで、下段で「タカノフーズ・おかめ納豆極小粒ミニ50g×3」(79円)、「CGC・断然お得納豆40g×3」(64円)で提供する。「豆腐・揚げ」は12尺で「むつみ・高尾にがり350g」(48円)をメインに、「アサヒコ・大山阿夫利350g」(100円)などを扱っていた。全体的に日配は定番中心の堅実な商品構成で、日常に必要な商品を不足なく揃えている。生鮮3品から総菜へのつなぎ役としての役割を果たしており、“第5の生鮮部門”とも言える売場となっている。
冷凍食品・アイスクリームは平場で売場を展開しており、売れ筋商品をしっかりと価格訴求しているのが目を引いた。主要な商品を見ていくと、「味の素冷凍食品・ギョーザ12個」(206円)、「ニチレイ・本格炒め炒飯450g」(295円)、「ハーゲンダッツジャパン・ミニカップ」(各種219円)となっておいる。インストアベーカリーはなく、パンは「ヤマザキ」「Pasco」「神戸屋」をなどをチラシ販促を絡めて提供していた。
ビック・ライズはCGCグループに加盟しているため、とくに加工食品売場では各所にCGC商品が差し込まれているが、目立ったプロモーションなどは実施していないようだ。売場スペース構成比を見ても、加工食品は24%、酒類は5%、菓子は4%、合計で33%と低く、チラシ掲出商品も少なく、定番重視の構成となっている。コーヒーは地元の「三木珈琲」、醤油は「フンドーキン」「福山醸造」、たれは「ソラチ」「サンダイナー」など一部こだわり商品もあるものの扱いは限定的で、堅実な構成となっている。
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