成城石井(神奈川県/原昭彦社長)は2019年2月7日、東京都品川区に「成城石井ゲートシティ大崎店」(以下、大崎店)をオープンした。ゲートシティ大崎店が入るのは、オフィスやマンション、文化施設などが入る複合施設「ゲートシティ大崎」の地下1階。同施設には成城石井の親会社であるローソン(東京都/竹増貞信社長)の本社が入る。出店地ではかつて福島屋(東京都)がカフェ併設型の食品専門店を営業していたが、新たにローソンが物件を賃借し、成城石井が入居するかたちで出店した。なお隣にはローソンの新店「ゲートシティ大崎アトリウム店」が同日オープンしている。
成城石井の「フードカート風スタンド」とは!?
同店の最大の特徴は、成城石井で初めて「フードカート風スタンド」を設置し、バイオーダー商品を提供している点だ。バイオーダー商品は、BOX入り弁当「デリごはん」(提供時間11:00~14:00)やオリジナルスイーツ(同11:00~20:00)など。購入者はスタンドに並んでオーダーし、併設された専用レジで支払いを済ます。イートインスペースは店内に設けていない。
成城石井はこれまで「トリエ京王調布店」(東京都調布市:17年9月)と「アトレ新浦安店」(千葉県浦安市:18年10月オープン)の2店舗で、飲食スペースを設けてバイオーダー商品を提供するグローサラント型店舗を出店してきた。「飲食スペースを設けると必然的に売場面積が減ることになってしまう。『フードカート風スタンド』はそうした課題に対応し、グローサラント型店舗のさらに先をゆく形態として実験的にオープンした」(広報担当者)。
米国西海岸の小売店からヒントを得た!
開店日に提供していたメニューは、「デリごはん」では、「ロカボ生活!成城石井自家製ローストビーフ丼」(799円、以下税抜)2種類や、「成城石井自家製ローストビーフとパクチーのバインミーサンド」(599円)のほか、今週のランチが2種類。デザートでは、成城石井の人気商品「モーモーチャーチャー」や「くるみづくしのほうじ茶ムースの和パルフェ」にソフトクリームをのせて提供するオリジナルスイーツのほか、ソフトクリーム3種などだ。
バイオーダー商品は、セントラルキッチンを活用し、店頭では基本的に盛り付けるだけのオペレーションにして作業を減らしている。「メニューは注文を受けてから1~2分で提供できるようにしている」(広報担当者)。開店日は、ゲートシティ大崎で働くビジネスパーソンを中心に多くの人がスタンドに並び、購入した商品をオフィスに持ち帰ったり、店舗目の前にある施設共用部分のイートインスペースで食事をしたりしていた。
この「フードカート風スタンド」は、成城石井の幹部候補生たちが研修で視察した米国の西海岸の小売店からヒントを得て具現化したものだ。そのほかにも食品売場では米国で注目を集めているプロテインやオーガニックコスメなどをコーナー化している。
成城石井はフードカート風スタンドを他の店舗に導入していく計画は今のところないという。しかし「開発したメニューやオペレーションの成功事例は既存店にも取り込んでいきたい」(広報担当者)と話している。
店舗概要
店名 | 成城石井 ゲートシティ大崎店 |
開業日 | 2019年2月7日(木) |
所在地 | 東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティプラザ地下1階 |
営業時間 | 平日8:00~22:00、土日祝10:00~21:00 (フードカート風スタンド営業時間 デリごはんメニュー11:00~14:00/スイーツメニュー11:00~20:00) |
売場面積 | 233.2㎡(70.5坪) |
従業員数 | 60人(うち正社員5人) |
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※2013年10月の記事です。