AIで変わる流通の現場 事例から学ぶリテールAIの未来=セミナーレポート#3

2024/11/13 11:00
ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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これまでAI活用は生産性向上やマーケティング最適化に主に用いられてきましたが、顧客体験向上へのAI活用も広がりを見せています。その一方で、これからの企業戦略にAIをどのように活用するかが課題となっています。人口減少や消費の多様化など、小売業の成長戦略を難しくする課題が多い中、AIをどのように活用し、顧客体験を向上していくべきかなど国内外の事例を挙げて活発な議論が交わされたセミナーが、2024年10月2日に富士通株式会社主催、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディアのメディア協力で配信されました。今回、4回にわたってセミナーの内容を公開します。

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今村修一郎氏

AI活用は顧客体験と売上の向上にシフトしていく

今年のNRF(全米小売業協会)で今村氏が注目したこととして、生成AIによる顧客ごとにパーソナライズされた商品説明文や、自然な対話で商品を検索するチャットコマースなどのコミュニケーションの変化について、米国やインドの事例を挙げられた。

生成AIを活用した事例として、九州の西鉄ストアの商品POP作成や、台信商店のNTTドコモと共同開発した生成AIによるサイネージ、大分のスーパー細川における経産省事業でのAI需要予測による食品ロス削減などが紹介されました。これらの事例では、効果を実証したことで更なる発展段階へと進んでいます。生成AIは顧客一人ひとりに直接届くことで顧客体験を変え、廃棄ロス削減など環境・社会問題解決による企業価値向上につながるということが分かりました。(下図)

3つのポイント 図:先行事例からのインサイト

今後、小売業のAI活用は、顧客体験や売上向上にシフトしていくと考えられます。生産性向上よりも販促の投資に活用されやすく、AIコストの低下と日本語対応の進展により、中小企業でも活用が拡大し、企業規模に関わらず小売業界の変革が加速すると今村氏は述べました。

今後の展望

 活用の方向性
・顧客体験や売上向上のシナリオへシフト
・生産性の向上より、販促への投資として成立しやすい

● コスト
・AIのコストは今後も低下していくと予想される

● ジャイアントキリング
・中小企業でもAIは活用でき、企業規模に関係なく進んでいく

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