シリアル市場、オートミールの苦戦で市場は前年割れ グラノーラ、コーンフレークは堅調
オートミールの金額PIは2ケタ減、米化の普及が拡大のカギ
オートミールは食物繊維や鉄分、たんぱく質などの栄養素が豊富で、ごはんと比較してカロリーや糖質が低く、調理におけるアレンジの幅の広さから美容や健康に関心の高い女性から人気を集め、急成長を遂げたが、ここにきてブレーキがかかった。オートミールの期間通算の金額PIは、339円で対前年同期比25.7%減、数量PIは0.93で同24.5%減となった。栄養豊富なオートミールは健康感から食べ始めたものの、味や食感の面で長続きせず、離脱する人が目立ち、市場縮小につながった。
オートミールをごはんの代わりに日常的に食べてもらうために各社では、米化したオートミールを次々に発売している。日本食品製造の「日食 新しい主食 全粒オートミール」、日本ケロッグの「粒感しっかりオートミールごはん」、はくばくの「オートミールごはん」、日清シスコの「おいしいオートミール 新ごはん」など。ごはんのような形と食感を実現し、ごはんに代わる主食として提案している。米化したオートミールなら朝食だけでなく昼食や夕食など、食シーンも広がる。オートミールの喫食経験率は3割程度にとどまっているため、間口を広げることでさらなる市場拡大が見込めそうだ。