全国の組織で連携! 生協が始めた本気の施策「コープサステナブルアクション」
生協は、社会課題の解決が組織の原点であることから、サステナビリティを先進的に進めてきたパイオニアだ。そんな生協がサステナビリティをさらに加速させるべく、新しいプロジェクトを始動した。具体的にどのような取り組みか、レポートする。
連帯することで
社会的インパクトを
全国の生協の連合会である日本生活協同組合連合会(東京都/土屋敏夫代表理事会長:以下、日本生協連)と全国各地の生協は5月23日から、新プロジェクト「コープサステナブルアクション」をスタートした。期間は2026年3月末までを予定する。
同プロジェクトは、環境や社会問題について「知り」「学び」「アクションする」きっかけをつくり、生協組合員約3000万人だけでなく、組合員以外にも参加の輪を広げながらSDGs(持続可能な開発目標)の実現をめざすというものだ。
これまで生協は、協同組合として、脱炭素、食品ロス削減、エシカル消費の推進などを重要政策に掲げ、事業や活動でサステナブル活動を進めてきた。
その活動は着実に成果を出しつつある。たとえば、22年度には日本生協連が開発・供給するプライベートブランド(PB)「コープ商品」のうち、人や社会、環境に配慮した「エシカル消費対応商品」の供給高は、対前年比6.5%増の2169億円と3年連続で大幅伸長している。
しかし昨今は、SDGsやサステナブル活動が社会的に広がり、流通小売各社も取り組みを加速させている。そうしたなか今回のプロジェクトを通じて「生協として今より生協の活動を見える化し、認知度を上げていく」(日本生協連執行役員 組織推進本部の本木時久本部長)としており、あらためてサステナブル活動のリーダーとしての存在をアピールしたい考えだ。
これまでにも生協は、全国の地域生協で連携して取り組むプロジェクトを実施してきたが、「コープ商品総選挙」「くらし応援キャンペーン」などの販促イベントが中心で、社会的な取り組みは記憶にない。
全国で連帯することで社会的インパクトを発揮し、環境目標の達成や認知度向上を図りたいねらいがあるとみられる。
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