ノンアルコール飲料市場、健康志向を背景に需要拡大、ノンアルRTDやワインがとくに好調

石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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ビアテイスト飲料とその他ノンアルコール飲料の金額PIおよび金額PI対前年推移

気付きを与える売場づくりで新規トライアル促進

 運転が控えている時や休肝日など、アルコール代替としての利用シーンが一般的だったノンアルコール飲料だが、近年は日中のちょっとしたリフレッシュやランチタイムなど、幅広いシーンでも利用されている。

 ビアテイスト飲料だけでなくRTDやワインなど、商品ラインアップが豊かになり、味わいや気分で選ぶ楽しみが広がったことも需要の拡大につながっているのだろう。

 宝酒造では「タカラ 焼酎ハイボール」のおいしさを濃縮したエキスを使用した新ブランド「タカラ 辛口ゼロボール」が好調に推移。サントリーは期間限定品として「ノンアルでワインの休日(白)地中海レモン一搾り」を投入した。

 キリンビールでは「キリン グリーンズフリー」を中身・パッケージともにリニューアル。アサヒビールの「スタイルバランスプラス」は、難消化性デキストリンを5g含有する機能性表示食品タイプを展開する。サッポロビールも機能性表示食品の「サッポロLEMON’S FREE」のパッケージリニューアルを行っている。

 コロナ禍が落ち着きマスク着用も緩和されたことで、旅行やアウトドアなどの外出機会や人が集まる機会が増えると予想される。このことから酒類およびノンアルコール飲料の飲用機会も今後増えてくるだろう。

 需要が拡大するノンアルコール飲料だが、RTDタイプなどは商品認知度がまだまだ低く売場でも気付かれないことがある。店頭でもPOP等を使った情報発信により来店客に気付きを与え、トライアルにつなげていきたいところだ。

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