2022年冬~春の精肉売場 原価高騰に負けずに「圧倒的な利益部門」にする方法

解説・文:馬渕 靖幸(フードサポート研究所)
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アメリカ産牛肉やタイ産鶏肉など低価格訴求の支えとしてきた輸入肉の価格高騰の影響を受ける食品スーパー(SM)の精肉部門。今こそ価格だけに頼らない提案方法で付加価値を訴求し、安定的に収益を確保できる部門に成長するべきだ。その具体的な方法について解説する。

野菜を豊富に摂れる「切り落とし」を使った提案

 新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んでいた経済活動が徐々に回復するなか、需要の拡大により、精肉部門ではアメリカ産牛肉や、タイ産鶏肉などの価格が高騰し、精肉部門の商品原価を押し上げている。原料の価格高騰と、その背景にあるエネルギーや肥料・飼料の相場高も、短期的に好転することは見込めない状況だ。

 ほとんどのSM企業は、現在のような状況になることはすでに織り込み済みで、対策は万全だと思うが、こういう状況だからこそ精肉部門は「“とりあえず”の利益貢献部門から、“圧倒的な”利益の柱となる部門」となり、着実に店を支えられる存在に進化するべきだ。

 では、精肉部門ではどのような提案を進めていくべきか。これから新年を迎え、暦の上では寒中の時期に訴求するべき重点商品は、「切り落とし商品」だ。

精肉売場に並ぶ「切り落とし」
「切り落とし」は多様なメニュー提案が可能で、単に価格訴求をするだけではもったいない商品だ

 精肉部門の主力商品とも言える商品で、ここ最近は、野菜を一緒に摂取できる、健康志向にも対応したメニューの提案が広がっている。たとえば春・夏向けの商品では、精肉を使ってボリュームを出したサラダ「おかずサラダ」などがあった。

 さらに、そのおかずシリーズの第2弾として

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