環境志向と人出不足で脚光浴びる紙皿「WASARA」とは?
WASARAの「峠の釜めし」が人気
駅弁で有名な「峠の釜めし」の荻野屋(群馬県)もWASARAを導入している。益子焼の器は1つ750gもあり、「複数個買うと重い」という声もあり、WASARAを使った峠の釜めし(27g、器だけの重さ)が人気を集めている。峠の釜めしは年間400万個を販売しているが、昨年は、約2割がWASARAに代わった。現在、陶器とWASARAの両方が販売されている。これから3割近くがWASARAになる可能性もある。
また、外食業界では慢性的な人材不足に苦しんでいる。洗い場のスタッフの費用とWASARAを使用したコストを換算して、人員を増やさない戦略を取っているのが、ビュッフェ形式の「旬八キッチン&テーブル」(東京・虎ノ門ヒルズの近く)。18年10月のオープン以来、使用している。収納スペースや水道代節約とWASARAの費用対効果、デザイン性と料理の盛り付けでもへたらない頑丈さが導入の決め手になっている。
成田国際空港を利用する航空会社の機内食の食器にWASARAが導入されているケースもある。東京オリンピックなど、訪日外国人観光客が増えるインバウン需要にWASARA需要は伸びると見込んでいる。日本料理を立食パーティー形式で利用するケースが増えてくるが、箸とWASARAを使った食べ方をするケースも急増する。
WASARAは21種類の商品が販売されている。よく売れているのは「角皿(中)」(6枚入り550円<ネット販売の価格、税込、以下同>)、「丸皿(中)」(6枚入り、550円)、「ボウル」(6枚入り、704円)、「猪口」(12個入り、726円)など。
日本文化の和食を楽しむ訪日外国人観光客はWASARAの紙食器に驚きと興味を示すのではないか、と早くも注目を集めている。
編集部注
伊藤景パック産業は年商143億円、創業110年の老舗。ファーストフード、CVS、