コロナで下着、ルームウェアにこだわる人が増加中「心地良さ」で支持されるKID BLUEとは

両角晴香
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主戦場は百貨店、コロナでECのシェア拡大も

オーガニックコットンのメリットタグ
オーガニックコットンのメリットタグ

 KID BLUEの路面店は東京の代官山店のみ。主戦場は百貨店で、百貨店が8割、EC2割、百貨店は北海道から九州まで40店舗展開する。コアな顧客層は、健康意識が高い40代から60代の女性。2世代、3世代で愛用している客もいるという。ただし、SNS販促での反応は薄めで、「今後は、30代の認知を高めていきたい」(平野氏)考えだ。

 海外ファンも多く、コロナ前からインバウンド需要が見込めていただけに、一時は売上に影響した。「だが、創業当初からご贔屓にしてくださったお客さまが支えてくださり、覚悟したほど影響を受けずに済んだ。自粛期間も変わらずKID BLUEを愛してくださり、ECサイトでお買い求められる方も増えた」(平野氏)

 コロナ禍の新しい生活様式のもとECが生活基盤として定着し、オンラインショップに対する需要は急速に拡大している。KID BLUEECサイトは、しばらくの間リニューアルをしていなかったというが、本腰を入れて2021年の3月にフルリニューアル。

 新たにポイント制度を導入するなど、EC利用者にメリットを感じられるよう配慮をした結果、ECのシェアが8%から18%まで伸長した。「店舗で肌触りを確認してから、ECサイトで購入するという流れもあるようだ」(平野氏)

 大切な人に、質の良いギフトを贈りたい。そんな願いが込められているのか、「友人・知人からプレゼントされてKID BLUEの存在を知った」と言う客は少なくない。毎年、3月の新生活ギフト、5月の母の日、9月の敬老の日からクリスマスにかけてギフト需要は右肩上がりに推移する。

 「付加価値が高いものにはメリットタグを付けており、ギフトとして選ばれやすい傾向にある」(平野氏)

 KID BLUE2009年に海外進出を果たしている。1号店は北京の百貨店で、日本の売場より広く、ゆったりと買い物が楽しめるのだという。現在、中国に27店舗、台湾に2店舗を展開中だが、今後の海外出店には慎重な構えだ。

 「創業時からのお客様がコロナ危機を救ってくれた。これからも真摯にものづくりをして、お客様の日常をより快適にしていきたい」(平野氏)

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