レモンサワー戦国時代へ! 「濃いめのレモンサワー」が投じる次の一手
「濃いめ」に5%タイプ登場 新ブランドの立ち上げも予定
コロナ禍以降、家飲み需要の増加に伴い各社はレモンサワーRTD商品を相次いで発売しており、さっぱり系からリッチなものまで味のバリエーションも増えている。しかしながらRTD商品が乱立したことで売場は「レモンサワー戦国時代」ともいえる状況になっており、曲氏は2022年を「レモンサワーブランド集中化の年」とみている。
サッポロビールでは22年も引き続き「サッポロ濃いめのレモンサワー」のマーケティングに注力。ヘビーユーザーのほか、夫婦でシェアして楽しむ世帯も多いことから特に伸長している500ml缶に注力し、さらに商品のリニューアルやラインアップの拡充も行う。
新商品となるのが3月1日発売の「サッポロ濃いめのレモンサワー濃いまま5度」。ブランドの独自価値であるしっかりとすっぱい濃いめのレモン味はそのままに、アルコールを5%に設計することで酒の味わいを抑え、甘さ控えめの爽やかな飲み口を実現した。目を引く黄色のパッケージは、既存の7度タイプと並べることで視認性が増し、ストロング系RTDや既存の7%タイプではアルコール分が強すぎると感じるユーザーに同品を訴求していく。
既存の「サッポロ濃いめのレモンサワー」も味覚をリニューアル。最大の特徴であるレモンの濃さをさらに引き立たせ、おいしく進化した。また500ml缶の好調を受け、500ml缶の6缶パックも全国で新発売し、伸長するレモンサワー市場のさらなる活性化に貢献する。また、RTS「濃いめのレモンサワーの素」500mlも、レモンの味の濃さはそのままに、レモン果汁と果皮の香りを向上させ、余韻をより長く感じられる味わいへとリニューアルしている。
曲氏はRTSとRTDの関係性について、アーケードゲームと家庭用ゲームの関係に似ていると話す。「ゲームセンターで遊んで楽しかった経験のあるゲームが家庭用に移植されるとファンが購入するように、居酒屋で美味しいレモンサワーを楽しんだユーザーは、家でも同じ味わいを楽しみたいとRTDのレモンサワー缶を購入されていると考えられます。22年は飲食店向け、常温売場向けにRTS、冷蔵ショーケースにてRTDを訴求し、飲食店での『濃いめのレモンサワー』飲用体験が家庭用のRTD、RTSにつながるようなマーケティング施策を積極的に仕掛けていきます」
コミュニケーションでは「オー!マイキー」のフーコン夫妻に加えてジャングルポケットの斉藤慎二さん・瀬戸サオリさん夫妻をテレビCMにも起用し、オリジナルレシピのから揚げとの食マッチングを提案していく。中でも500mlを「夫婦円満缶」と命名し、インスタントウィンキャンペーン等を仕掛けていく予定だ。
2022年の販売計画は、「濃いめのレモンサワー」ブランドRTD製品合計で700万ケース(250ml×24本換算/2022年中に発売される限定商品を含む)を見込む。今期も「濃いめのレモンサワー」「男梅サワー」のマーケティング活動に重点的に取り組む考えだ。さらに同社では、RTDの新ブランドの発売も予定しており、RTD事業にますます注力していく。
居酒屋で楽しめる“濃いめの”手搾りレモンサワーのような本格感をコンセプトに開発された「サッポロ 濃いめのレモンサワー」ブランド。新商品としてALC5%タイプの「サッポロ濃いめのレモンサワー濃いまま5度」も投入し、RTS「濃いめのレモンサワーの素」とともに楽しく豊かな「おうち居酒屋」ライフを提供していく。