野菜ジュースなどでおなじみの紙容器リサイクル「100本中96本が燃やされる現実」への突破口

日本テトラパック

 今回のイベントのねらいは、消費者に向けてアルミ付き紙容器の回収拠点を喚起し、リサイクルへの参加を促すことにある。それゆえ、実際にアルミ付き紙容器の資源回収を行っているライフと、テトラパックの紙容器を採用して環境配慮型商品を展開するカゴメと連携。初の3社共催による啓発イベントとなった。

 2025年6月6日、ライフセントラルスクエア西宮原店(大阪市)のイベントスペースを会場に、アルミ付き紙容器を持参した人とリサイクルの説明を聞いた人を対象に、カゴメの商品やテトラパックのオリジナルノベルティが当たるガラガラ抽選会を実施。200名を超える参加者でにぎわった。

 今回のイベントを振り返り、日本テトラパック サステナビリティディレクターの大森悠子氏は「お客さまにとってリサイクルを身近に感じてもらうきっかけになった」と手応えを感じている。

 「カゴメ様商品の試飲から容器のリサイクル工程や回収拠点の一連の流れを具体的に示すことができ、お客さまのご理解も進んだと思います。飲み終わった後の容器を開く際に便利なオープナーやリサイクルで作られたペーパーナプキンをノベルティとしてお配りし、リサイクルへ関心を持ってもらい、参加を促しました。

 紙容器の回収・リサイクルはお客さまの行動から始まるだけに、今後もお客さまにとってわかりやすく、リサイクル参加を促すような取り組みを継続していく予定です。同時に、企画に賛同し、連携してくださる関係者を増やすことも大事。店頭イベントだけでなく、SNSなども活用しながら、お客さまへのコミュニケーションを積極的に行っていきたいと思います」(大森氏)

テトラパック TOP組み合わせ
ノベルティの例 アルミ付き紙容器をリサイクルしてつくられたペーパーナプキン(左)とアルミ付き紙容器を開いて洗う際に便利なオープナー(右)

環境保全への気づきと新たな来店動機を創出

ライフの取り組み

ライフ イベントの様子
3社共催によるリサイクル啓発イベントの様子

 「志の高い信頼の経営」を通じて持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを経営理念に掲げるライフでは、環境への負荷低減を一つの柱に据え、さまざまな取り組みを行っている。たとえば、小売業では最大規模となるバイオガス発電設備を大阪と埼玉で導入。CO2排出量削減に加え、食品廃棄ロス削減にも貢献し話題を呼んでいる。また、資源リサイクルにも積極的に取り組み、アルミ付き紙容器については2024年5月より西日本エリアのライフ約160店舗で店頭回収をスタートさせた。

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