スーパーの売場を激変!「フルカラー段ボール」見た目だけじゃない確かな力


 サンベルクスの店舗は土日の集客が強い店が多く、通常の段ボール展開の場合、土日の売上と比較し平日は落ち込む傾向にあったが、「デジパケ」を展開した週は平日でも数字が大きく下がることはなく安定した売上を確保した。

デジパケは来店客が立ち止まる
機会が増え、購買に繋がる

 実証実験に参画したサンベルクスのグロサリー商品部ビール・RTD兼菓子担当バイヤーの森一成氏は、「菓子は目的買いではなく衝動買いの要素が大きいカテゴリーだが、カラー印刷された「デジパケ」の段ボールはワクワク感も演出しやすく、来店客の興味を引きやすい。視認性も高いため、結果として来店客が立ち止まる機会が増え、購買に繋がった」と分析。通常、段ボールのケース陳列は商品本体のパッケージよりも表面積の大きな段ボール箱の茶色部分が目立ってしまうが、表面に商品パッケージが印刷された「デジパケ」であればそういった点もカバーできる点が大きい、と話す。

森一成氏
サンベルクスグロサリー商品部ビール・RTD兼菓子担当バイヤー森一成氏

 実験を行った店舗担当者からは「段ボールが華やかで売場の迫力が出しやすい」「通常の段ボールは同一メーカーの場合、デザインが似通っている為、一目でどの商品と分かる「デジパケ」は店頭スタッフとしてもありがたい」「フレーバーの見分けがつきやすい」といった声が挙がった。また来店客からも売場の見栄えの良さや陳列時の迫力についてポジティブな反応があったという。

 「今回はスナック菓子で展開したが、飲料やカップ麺など段ボールでの積み売りをしやすい他カテゴリーも効果が期待できる」と森氏。レジ前や催事コーナーでの販促は、セール期間の前半は在庫があるためボリューム感を演出しやすいが、後半になると商品のボリューム感がなくなり実績が下がる傾向にある。しかし「デジパケ」は段ボールの外装に商品のパッケージがプリントされている為、商品が減った状態でも最後までボリューム感が維持され、在庫リスク軽減にも貢献できるだろう。

 レンゴーでは今回の実験結果を受け、今後も「デジパケ」の活用による小売業とメーカーとの取り組みを強化していきたいと話している。

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