ニチレイの「あえて企業ロゴを入れない」冷凍食品ブランドに見えた勝ち筋


冷凍ケース内の集合陳列で
視認性とブランド認知向上

 「everyONe meal」は素材の味や香辛料を生かした調理法で配合をコントロールする、同社独自の「おいしさ再現技術」を採用。100g あたりたんぱく質を9g 以上配合した、毎日の食事で手軽においしくたんぱく質が摂取できるメニューを展開している。

「everyONe meal」商品
100gあたりたんぱく質を9g以上配合した「everyONe meal」。リゾットやカレーなどの主食系メニューから素材系、軽食まで幅広いラインアップも魅力だ

 ブランド最大の特徴は、リゾットやグラタン、おにぎりといった主食系から「ささみスライス&ブロッコリー」のような素材系、「チーズドッグ」といった軽食まで幅広いメニューをラインアップしている点にある。とくに主食系メニューは一度の食事でしっかりとたんぱく質が摂取できると好評だ。「everyONe meal」は昨秋からのテスト販売の結果を受けラインアップを拡充。25 年3 月より全国で販売する。

 新たに加わったのは「生姜香る参鶏湯」「鶏と豚ひき肉のキーマカレー」「鶏だし香るカオマンガイ」「5 種野菜のチーズビビンバ」の4 品。同ブランドは30 〜 50 代の健康・美容意識の高い女性からの支持が厚いことから、感度の高い女性が興味を持てるようなメニューを多く採用した。バイヤーからの味の評価も高く、全国販売に合わせ取り扱い店舗数も増えている。

 全国販売に向けプロモーションも強化していく。ブランド取り扱い店舗の近隣で広告ポスティングを行うほか、店舗内でも試食販売を積極的に実施。さらに陳列についても各カテゴリーの商品棚に陳列するのではなく、冷凍ショーケース内に同ブランドの商品を集合陳列させることで、視認性とブランド認知を高めていく。

冷凍ケースと視認性を高めるためのボード
店頭では冷凍ケース1本を使いブランドで集合陳列することを推奨している。また視認性を高めるためのボードやPOPなどの販促物も準備している

 ニチレイフーズではたんぱく質が手軽に摂取でき利便性も高い「everyONe meal」ブランドを通じ、おいしさと健康価値の両立をめざしていきたいとしている。

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