「辛ラーメン」好きな人も意外と知らない「辛ラーメンキムチ」大躍進の裏側
この結果を受け、24年2月に開催されたスーパーマーケットトレードショー(SMTS)の「辛ラーメン」ブースでも「辛ラーメンキムチ」の試食を展開。約8割が「辛くないので食べやすい」と回答した。
来場したバイヤーからは「『辛ラーメン』は以前からよく知っているが、『辛ラーメンキムチ』は初めて食べた」「これなら辛いものが苦手な消費者も手に取りやすい」と好評で、導入企業も飛躍的に増加。これらの施策が奏功し前期比135%と好調に推移している。
農心ジャパンでは、今期も「辛ラーメンキムチ」の店頭試食を積極的に展開。辛さに苦手意識を持つ消費者にアプローチし、ユーザーの拡大をねらう。
選べる楽しみを提供する本棚風のディスプレイ
再来年誕生40周年を迎える「辛ラーメン」ブランド。23年12月には国連WFPが展開する、世界の子供たちの飢餓をなくすための取り組み「レッドカップキャンペーン」にも参画し、事業を通じて「子どもたちの栄養状態の改善」をはじめとしたSDGsへの貢献を果たしている。
24年下期も「辛ラーメン」のトライアルを促進するため、さまざまなプロモーションを企画。昨年好評だった海の家でのメニュー提供をはじめ、秋には東京・原宿でのポップアップイベントや一般流通向けのマストバイキャンペーンも実施する予定だ。
店頭向けの施策として、注目されるのが「韓国式ラーメン本棚」陳列による売場展開だ。これは日本のレトルトカレー売場で見かける本棚陳列に似たディスプレイ方法で、韓国の販売店ではすでに展開されている。
「辛ラーメン」をはじめとした農心ブランドの商品はパッケージの側面にもデザインが施されており、縦向きに陳列しても見栄えがよいことから店頭での訴求力も高い。
22年末、福岡県のドン・キホーテ中洲店で行ったポップアップ企画で、「韓国式ラーメン本棚」陳列を導入したところ「選ぶ楽しみがある」と非常に好評で、24年のSMTSブースでもモデル棚を設置。今期は流通各社への提案も検討している。
農心ジャパンでは「辛いって、たのしい!」をブランドメッセージに、さまざまな施策を通じて日本国内での「辛ラーメン」のブランドシェアをさらに高めていきたいと話している。