ウォルマート、欠品時にAIが代替品推奨、オンライン販売で

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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ウォルマートのロゴ
AIによる代替品推奨システムを導入してから、顧客が代替品を受け入れる比率は95%を超える。写真は同社ロゴ、2020年6月撮影(2021年 ロイター/Mario Anzuoni)

 米ウォルマートはこのほど、オンラインで注文を受けた食品・日用品が欠品していた場合に、顧客の好みに合わせてAI(人工知能)技術を使って代替商品を推奨するシステムを稼働させた。

 同社が公式ブログで6月24日、明らかにしたところによると、欠品商品のサイズやタイプ、ブランド、価格、顧客の購買履歴、現状の在庫などのデータを基に、深層学習AIが代替品を推奨する。例えば、チェリー味のヨーグルトが欠品していたら、イチゴ、ラズベリー、ブルーベリーのヨーグルトの中から顧客の好みにあった商品を推奨するといった具合だ。顧客は、推奨された商品を購入するかどうかを選択する。

 ウォルマートはオンラインで注文を受けた食品・日用品を店舗在庫からピッキングして、顧客に出荷している。このため、顧客が注文した後、別の来店客が当該の商品を購入し、欠品してしまうことがある。その場合は、パーソナルショッパーと呼ばれる専任担当者が使うピッキング用のシステムにAIが代替品を表示する。

 このAIによる代替品推奨システムを導入してから、顧客が代替品を受け入れる比率は95%を超えているという。

 新型コロナウイルスの感染拡大以降、店舗でのまとめ買いとオンラインでの注文が共に増加したため、ウォルマートでは店頭での欠品が増えていた。同社では在庫を増やすなどして対応しているが、AIによる代替品推奨システムは販売機会ロスを削減する効果がありそうだ。

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