ウォルマート、ECサイト出店者向けの宅配受託サービスを開始、アマゾンに対抗
米ウォルマートは2月25日、同社のEC(インターネット通販)サイト「ウォルマート・ドット・コム」で商品を販売する出店者向けに「ウォルマート・フルフィルメント・サービス(WFS)」を始めると発表した。
倉庫での在庫の保管、受注した商品のピッキングから梱包、宅配、返品の受け付けまでを一貫して受託する。ウォルマートのECサイトへの出店者はこれまで、自社で在庫の保管や宅配業者の手配を行う必要があった。
WFSを利用することで、出店者は在庫管理や物流に関する業務負担を軽減できる。商品購入者は注文してから2日以内に商品を受け取れるようになるほか、返品などの手続きも簡単になる。
ウォルマートはWFSを利用する出店者から手数料を得ることで、EC事業の収益力を高める。同様のサービスはアマゾン・ドット・コムも展開しており、出店者から得た販売手数料やフルフィルメント・サービスの利用料などの収入は2019年10〜12月期で前年同期比30%増の174億ドル(約1兆9000億円)と、同社にとって大きな収益源となっている。
ウォルマートはWFSの開始により、自社ECサイトへの出店者を増やし、アマゾンに対抗する。