[21日 ロイター] – 英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)傘下で抗エイズウイルス(HIV)薬事業を手掛けるヴィーブ・ヘルスケアは21日、米食品医薬品局(FDA)が長期作用型の抗HIV注射剤の承認を見送ったと発表した。
ヴィーブには米製薬大手ファイザーと塩野義製薬も出資している。
ヴィーブはFDAより、注射剤の安全性についてではなく、化学、製造および管理過程について質問する完全回答書簡(CRL)を受け取ったと説明した。
月1回の投与で済むこの注射剤は、毎日服用する経口薬に代わる選択肢として開発された。ヴィーブはFDAと協力して新薬申請の次の措置について決めると述べた。
GSK広報担当は、ヴィーブがいつまでにFDAの懸念に回答できるかは、今のところ不明だと回答した。
この注射剤は「カボテグラビル」と「リルピビリン」の抗HIV薬2種を配合。同社の別の2剤配合の経口薬「ドバト」は4月、FDAの承認を取得した。
同注射剤は臨床試験で、月1回および隔月の投与で標準的な3剤配合の経口剤と同等の効果があることが確認されている。
ヴィーブは、抗HIV薬市場で首位に立つ米ギリアド・サイエンシズに追い付くことを狙う。ギリアドは昨年初旬に承認され、急速に伸びている抗HIV薬「ビクタルビ」で市場で攻勢を強めている。