ウォルマート、米国EC売上高の伸びが加速、8〜10月期は41%増

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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ネット注文への対応店舗拡大がEC売上高と既存店売上高を押し上げている
ネット注文への対応店舗拡大がEC売上高と既存店売上高を押し上げている

 米ウォルマートは11月14日、2019年8〜10月期の米国でのEC(インターネット通販)売上高が前年同期比で41%増加したと発表した。5〜7月期の37%増に比べて、伸びが加速した。

 ネットで注文した商品を店舗で受け取る「グロサリー・ピックアップ」の対応店舗が10月末で3000店舗以上、最短で注文当日に宅配する「グロサリーデリバリー」の対応店舗が1400店舗以上に増えたことが、EC売上高の拡大につながっている。

 同社は、年会費98ドル(または月会費12.95ドル)で何度でも宅配を利用できるサービス「デリバリーアンリミテッド」の対応店舗を今秋から米国200都市の1400店舗に順次拡大しており、注文した商品の受け取り方法がさらに広がる。

 ネットで注文を受けた食品や日用品は店頭在庫から出荷されるため、ECの利用拡大は店舗売上高を押し上げる効果もある。同社の米国事業の8〜10月期の既存店売上高(ガソリンを除く)は前年同期比3.2%増で、21四半期連続で前年実績を上回った。

 8〜10月期の会社全体の業績は、営業収益が2.5%増の1279億ドル、営業利益が5.4%減の47億ドル、純利益が92.3%増の32億ドルだった。営業減益は京東集団(JD.com)などへの投資評価損を減損処理したことが主な要因。前年はブラジルからの撤退に伴う特別損失を計上しており、純利益はその反動もあって大きく増加した。

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