業務スーパー好調で増収増益の神戸物産、中計目標を上方修正!
外食・中食事業が復調、FC展開で500店舗をめざす!
外食・中食事業の売上高は、同29.2%増の141億円だった。増収に大きく寄与したのが外食事業の復調だ。24年10月期は、大型バイキング店「神戸クック・ワールドビュッフェ」(16店舗)が好調で、全店で売上高が前期実績を上回った。インバウンドの恩恵を大きく受けた「ハーバーランド店」(兵庫県神戸市)は売上高が過去最高を更新した。焼肉オーダーバイキング店の「プレミアムカルビ」(22店舗)も客数が好調に推移している。25年10月期は、両ブランドともFC展開に注力するとしている。
中食事業も、総菜専門店「馳走菜」が前期に続いて好調を維持。期中に20店舗の出店を果たし、期末店舗数は130店舗となった。同業態は、売場・厨房あわせて約20坪ほどの省スペース設計で、「業務スーパー」の店舗内に展開されている。原材料価格の高騰を受け、メニュー改廃や調理工程の効率化に取り組み、価格優位性を維持した結果、売上高が順調に推移した。同社によれば、加盟店からも誘致の希望が多いフォーマットとなっているという。
外食・中食事業は26年10月期に向けた中期経営計画の中で、外食・中食事業の全業態で500店舗以上をめざすという
今期は増収増益予想、中計目標は上方修正
25年10月期の業績予想では、売上高が対前期比3.4%増の5250億円、営業利益が同9.8%増の377億円、経常利益が同19.7%増の378億円、親会社株主の帰属する当期純利益が同11.9%増の240億円の増収増益を見込む。
25年10月期は、「業務スーパー」事業のさらなる拡大を計画し、節約志向の高まる消費者ニーズを取り込む構え。出店戦略では、「業務スーパー」の継続的に出店し、34店舗純増をめざす。そのための具体的な施策として、関東を中心とした店舗開発やリロケーションを推進する。
そのほか、新フォーマットである都市型小型店の出店も検討する。「都内では山手線の内側への出店を意識しながら、売場面積50坪規模の用地を引き続き探している」(沼田社長)。
同社は25年10月期について、不安定な為替の変動、物流費の上昇など、先行きが不透明な状況が続くと予測する。こうした環境下でも、新工場の稼働により製造力の拡充に伴い売上の最大化を図り、PB比率向上により増収増益をめざす考えだ。
25年10月期は3カ年の中期経営計画の2年目にあたり。24年10月期決算の好調を受け、同社では中計の数値目標を上方修正しており、売上高は190億円増の5620億円、営業利益を40億円増の410億円としている。