西松屋、2023年2月期決算は減益で着地! 今期最高益達成に向けた打ち手は?

2023/06/21 05:55
棚橋 慶次
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価格転嫁で収益改善なるか

 決算発表と同時に公開した2024年2月期の業績見通しでは、売上高が同6.2%増の1800億円、営業利益が同24.4%増の136億円、当期純利益が同21.5%増の92億円と増収増益を見込む。達成すれば売上・利益とも過去最高を更新する。

 同社は2022年のAW(AutumnWinter:秋冬もの)まで値上げを見送ってきたが、2023年SS(SpringSummer:春夏もの)より価格改定に踏み切る。仕入れコストが高騰する中で、これ以上価格を据え置くのは得策ではないと判断したようだ。

 商品戦略はプライベートブランドに注力し、ライバルが追随できない価格帯での商品ラインナップを強化する。小学校高学年向けも引き続き注力し、品揃えをさらに拡充させることで客層の拡大をめざす構えだ。

 Web販売に関しては、「西松屋公式オンラインストア」の拡販を引き続き推進。出店戦略では、売場面積が狭い店舗を広い店舗へリプレースするとともに、低収益店舗のスクラップ&ビルドにも取り組む。

 コスト負担の増加分については価格転嫁を進めると同時に、社内でできる限りの原価・経費削減も進めていくという。資材価格が高止まりする中で、グローバルレベルでの資材調達やアウトソーシング生産を推進し、コスト増を吸収する考えだ。

 店舗オペレーションに関しては、適正人員配置の徹底を継続的に推し進めると同時に、ITの活用による業務プロセスの再構築を推進し、業務手順の革新と標準化による定着をめざす。以上の取り組みにより、2024年2月期の売上高営業利益率は1.2ポイント改善(6.4%→7.6%)する見通しだ。

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