日本フランチャイズチェーン協会が発表した2020年のコンビニエンスストア主要7社の全店売上高は、前年比4.5%減の10兆6608億円だった。現在の方法で統計を取り始めた05年以降で、初めてのマイナスとなった。
既存店ベースの売上高も4.7%のマイナスだった。新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛や在宅勤務が続き、オフィス街や観光地の店舗で来店客数が減ったことが背景にある。
客数は全店ベースで10.2%減、既存店ベースでは10.4%減だった。一方、客単価は全店ベースでも既存店ベースでも6.4%の増加となった。内食機会が増えたことで生鮮食品や総菜、冷凍食品、酒類などの売れゆきがよく、客単価が上昇した。
また、月別では4月、5月は緊急事態宣言による外出自粛の影響が大きく、7月は梅雨明けの遅れによる天候不順、10月はたばこ増税前の駆け込み需要の反動減の影響が見られた。
なお、同時に発表した20年12月の月次売上高は、全店ベースで前年同月比3.3%減、既存店ベースで4.0%減となり、いずれも10カ月連続で前年実績を下回った。