米スーパーマーケット最大手のクローガーが発表した2020年度第3四半期(8〜10月)の業績は、売上高が前年同期比11.3%増の297億ドル(約3兆円)、営業利益は約3.1倍の7億9200万ドル、純利益は約2.4倍の6億3100万ドルだった。
新型コロナウイルス感染拡大に伴うまとめ買い需要やEC(インターネット通販)の利用増で売上げが大きく伸びたことで、販売管理費率が低下、利益の大幅な増加につながった。コロナ感染対策の投資(従業員への臨時ボーナスを含む)は3月からの累計で13億ドルに増加したが、売上げの伸びで吸収した。
既存店売上高(ガソリン販売を除く)は前年同期比10.9%増だった。第1四半期の19.0%増、第2四半期の14.6%増に比べると伸びは落ち着いてきたが、2ケタ成長を維持した。
デジタル(EC)売上高は108%増で、第2四半期の127%増からやや失速した。デジタル売上高の増加は、第3四半期の既存店売上高を4.6%押し上げる効果があった。クローガーは第3四半期末時点で、2213店舗でEC商品の店頭受け取りサービスを、2468店舗で宅配サービスを行っている。
20年度通期では、既存店売上高が前期比14%前後の増加、営業利益は40億〜41億ドルを見込んでいる。設備投資は28億〜32億ドルを計画する。