絶好調のライフ岩崎高治社長が語った「コロナ禍の取り組みとこれからの戦い方」

2020/10/26 05:55
若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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5つの「攻める」施策①「改装」「採用」「EC強化」

 「攻め」については、「改装の積極化」「採用の強化」「ネットスーパーの強化」「キャッシュレス決済の推進」「BIO-RAL(ビオラル)の拡大」の5つを考えています。改装は、1店舗あたり1億円以上の改装を首都圏近畿で20店舗弱、それ以外にも、1億円以下の“ミニ改装”を必要に応じて行います。従来手を入れてこなかったところも含めて、下期で40億円を改装に投じる予定で、これは半期での投資額としては過去最高です。

 採用についてですが、これまでライフだけでなく、どこのスーパーマーケットも人手不足に苦しんできた状況があったと思います。しかし、この3~9月は累計で8500人のパート・アルバイトの方を採用することができました。募集しても人が取れないと言っていたのが嘘のようで、前年に比べて20%多く採用できているだけでなく、退職者も7%減っています。今までは採用してもほぼ同じだけの方が辞めていってしまい、トータルでは人が増えない状況が続いていましたが、ここにきて人が増える流れに変わりました。下期も積極的に採用は進めるつもりです。下期に限って見ると、採用を増やすことで生産性は一時的に悪化しますが、これは来期以降絶対に必要なことで、投資の一環だと考えています。

 ゲームチェンジが起こったのがネットスーパーです。コロナで初めてネットスーパーを使い始めたという人も多いですし、既に使っていた人からの注文も増えています。3~4月には殺到する注文に対応しきれず、お客さまにご迷惑をおかけしたこともありました。人員や配送体制の強化を急遽行って対応した結果、EC事業は上期平均で140%増となりました。ネットスーパー需要はしばらく続くと見ていますので、下期にも対応店舗を増やし、昨年から提携しているアマゾンの「Prime Now」の配送エリアを広げるとともに、キャパシティの強化を行いたいと考えております。EC強化によって、前期年間売上30億円のところ、通期で50億円、来期には100億円をめざします。

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