米ディスカウントストア大手のターゲットが発表した2020年5〜7月期決算は、既存店売上高が前年同期比24.3%増と過去最高の伸びを示した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要で、店頭販売とデジタル販売(インターネット通販=EC)の双方が伸びた。
既存店の店頭販売は10.9%増と2ケタの増加、デジタル販売は195%増とほぼ3倍に拡大した。デジタルチャネルで受注した商品は店頭在庫から出荷・引き渡しをしているため、これが既存店売上高を13.4%押し上げた。
ターゲットのデジタル対応はウォルマートに比べて遅れていたが、そのぶん足元でのデジタル売り上げの伸びはウォルマートを上回っている。ウォルマートの5〜7月期のEC売上高の伸びは米国内で97%増だった。
ターゲットの店舗数は7月末時点で1871店舗だが、デジタルチャネルで注文した商品を店内カウンターで受け取る「オーダー・ピックアップ」と、車に乗ったまま店舗駐車場で受け取る「ドライブアップ」に対応する店舗を約1500店舗にまで増やした。
また6月からは、生鮮食品や冷凍食品など温度管理が必要な商品も店内カウンターまたは駐車場で受け取ることができる店舗を順次増やしている。
同社の5〜7月期の売上高は24.8%増の226億ドル(約2兆4000億円)、営業利益は73.8%増の23億ドル、純利益は80.3%増の16億ドルだった。