[東京 10日 ロイター] – 総務省が10日に発表した3月の家計調査によると、全世帯(単身世帯除く2人以上の世帯)の消費支出は30万9274円となり、前年同月に比べて実質で2.1%増加(変動調整値)した。増加は4カ月連続で、総務省は基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。
ロイターが民間調査機関に行った聞き取り調査では前年比1.7%増が予想されていたが、結果はこれを上回った。季節調整済み前月比は実質0.1%増だった。
前年比で増加に寄与したのは、交際費や諸雑費などの「その他の消費支出」、「交通・通信」、設備修繕・維持といった「住居」など。
4月下旬からの10連休に向けたチケットの事前予約もあって鉄道・航空運賃が増加したほか、前年よりも休日が1日多く、気温も高めで推移したことから、外食や設備修繕・維持なども好調だった。一方、自動車購入やガス代などは減少した。
単身世帯を含む「消費動向指数(CTI)」によると、世帯あたりの平均となる世帯消費動向指数(総世帯)が実質で前年比1.5%上昇、季節調整済み前月比は0.2%低下となった。
世帯全体の消費支出総額の推移となる総消費動向指数は実質で前年比1.1%上昇、前月比は横ばいだった。
(伊藤純夫)