delyがクラシルに社名変更!背景にある「クラシルブランド」急成長の理由
小売各社のメディアと連携した「クラシルリテールネットワーク」
クラシルは、「クラシルリワード」の仕組みを発展させ、外部に開放する新たな取り組みも開始している。そこで同社が25年8月に立ち上げたのが、「クラシルリテールネットワーク」だ。これは「クラシルリワード」の技術や仕組みを、小売企業が展開する自社アプリ内でも利用できるよう設計したものだ。
小売企業が同サービスを導入することで、クラシルがメーカーから受託した販促案件を自社アプリ上で横断配信することができる。クラシル経由で来店や購買が促進されるだけでなく、自社の販促コスト削減にもつながる。
一方でメーカーは、クラシルへの広告出稿のみで、小売各社の販促チャネルを横断的に活用できるようになる。複数の販促媒体を個別に契約する手間がなくなり、クラシルのみを窓口としながら、多様なチャネルにリーチできるようになるのだ。
堀江社長は「われわれは自社で商品や在庫を持っていない。このような立場で、小売とメーカーをつなぐプラットフォームは国内にほとんど存在しない」と強調する。
ブランドを磨き続け、“クラシル経済圏”を拡大
クラシルは後2年間、現行事業の拡充に注力するとしている。「『クラシルリテールネットワーク』をさらに拡大し、より多くの小売企業と提携していく」と堀江社長は意気込む。
同社はいまや、生活者にとっては「賢く買い物ができるアプリ」、メーカーにとっては「費用対効果が明確な販促チャネル」、小売にとっては「集客を伴うデジタル販促支援」と、「3方よし」を実現している。
「クラシルブランドを磨き続ける」と語る堀江氏。同社が企業理念に掲げるミッションは「世界を照らす発明を続ける」。「販促費用のデジタル化や購買の可視化をさらに進め、将来的にはAIをはじめとした新技術で新たな事業を生み出していきたい」と、堀江社長は次の「発明」に目を向けている。






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