海外戦略拡大にチーズバーガー専門店も!モスフードサービスが「事業の多様化」をする理由
テイクアウト専門店業態の試みもスタート
――モスフードはコロナ禍で客単価が増えた一方、客数もそれほど減っていません。テイクアウトといったチャネルの多様化が、奏功したと見て良いですか。
中村 多様化はリスクヘッジという点で生き残り戦略としても重要ですが、コロナ禍で真価を発揮したということでしょう。当社にとって、コロナ禍は大きな打撃になりませんでした。イートイン中心の都市型店舗やフードコート店舗は苦戦しましたが、テイクアウトや宅配を推進することで、店内飲食の減少をカバーしました。また、コロナ前でも既存店プラスの基調は維持していたので、商品力の底上げなども奏功したと見ています。
――コロナ禍も沈静化しつつあり、抑制していた出店を積極化する方針です。
中村 2022~2024年の新中期経営計画では、毎年50店舗の出店を目指しています。立地別では今のところ、ドライブスルー、ビルイン、フードコートのウエートに大きな変化はないと見込んでいます。リモートワークの普及を背景に需要が減った都市型のビルイン向けには、機動的に空きスペースに開設できて小回りが利く25坪の小型タイプの開発を進めています。
ニーズが高まっているテイクアウトでは、2020年8月から専門店業態をテストしています。一方で、コロナ禍で中断していましたが、「店内でゆったり過ごしたい」というニーズも根強いので、カフェタイプの出店も再開しています。