ロジカルシンキングをいま鍛えなければならない理由とは

桂 幸一郎(エイトハンドレッド)
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以前、「マーケティングを学ぶにはマーケティングデータの分析がいちばんだ」と説明しました。しかし、その前段として身に付けておきたいのが「ロジカルシンキング」です。この重要性について今回お話しします。

 そもそもなぜ、ロジカルシンキングが大事なのでしょうか。それは、正しい論理のもとに事象を理解していれば、その事象の再現性について正しく判断ができ、勝ち目のありそうな戦略やアクションを打ち出しやすいからです(絶対ではなく、あくまでも「しやすい」です)。それがひいては、無駄な戦略やアクションを減らし、企業活動の効果効率の改善に一役買うからです。

 もちろん、多くのビジネスパーソンは今、あえて「ロジカルシンキングが大事」と声高に叫ぶことはないかもしれません。それは、「会社にとって利益が大事」ということと同様に当たり前のこととして認識されているからでしょう。大企業に勤める人であれば、入社数年以内にきちんとした研修を受けているはずですし、自己鍛錬で身に付けている人もいるでしょう。とはいえ、当たり前であるがゆえに、知らず知らずのうちに罠に入り込んでいるケースもあるので、本稿であらためて意識付けしていただくきっかけにしてほしいと思います。

分析する人
正しい分析をするには、ロジカルシンキングを鍛えること、そして現場を知ることが重要だ
写真はイメージmetamorworks/istock

ロジカルであるためにはどうすればよいのか

 ロジカルシンキングに関するさまざまな解説本、フレームワーク、チェックリストが存在します。それらで学ぶことはロジカルシンキングを補助するものとして有効です。何度も読み返し、訓練をすることはやり方の1つとして正しいでしょう。ただ、最終的には「自然にロジカルに考えられるようになる」ことが理想です。言いたいことが口から自然に出るまで訓練する、語学と一緒です。

 ロジカルシンキング力を高めるには、

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