機会ロスも!コインロック式ショッピングカートは本当に店にメリットをもたらしているのか?

千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
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コインロック式、実際使ってみると!?

早速、お客として利用してみると、「使いにくい」の一言に尽きた。

入店前に、わざわざ財布を取り出し、100円玉を用意しなければいけない。しかも開けた財布には100円玉がないかもしれない。

何より、通常の買い物で、カートの解錠をしている時間があるならば、ショートタイムショッピングに当てたい。

ということで、その店舗を利用する時には、カゴを抱えて買い物をすることが当たり前になり、1つのカゴに収容できる量の商品しか買わなくなった。

机上ではローコストと算出できる仕組みも、実は利益拡大には結びついていないかもしれない、という興味深い事例だ。やはり、お客の立場からシミュレーションや検証を重ねて導入の可否を決めるべきなのだろう。

しかし、この話には、続きがある。

その店舗では、オープンからわずか2ヶ月を待たずに、ショッピングカートのコインロックの部分がすべて撤去されたのだ。

都心部では優良と評価の高い、この食品スーパー企業は、《出口戦略》でも類まれなる存在感を見せてくれた。

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記事執筆者

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

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