与えられる情報は同じでも… スクープをモノにできる記者とそうでない記者の違い
コストコの内覧会に、スーパーの社長が出席
君なら何を感じとるか?
某日、コストコホールセール・ジャパン(以下、コストコ)が新店オープンを前に、取引先や記者を集めた内覧会を開いた。会場でばったりとお会いしたのは、コストコとはまるで関係ない某食品スーパー(SM)企業の社長だ。
「今日は何ですか?」と尋ねると、「勉強のために取引先に頼んで参加させてもらっているんだ」と答え、立ち話を10分ほどした。何の疑問も持たず、「取引先に頼めば、ライバルのような企業でも内覧会に入れるものなんだ」と納得して別れた。
それから約1年後。某SM企業の関連会社がデベロッパーを担うショッピングセンターの第2期オープンの目玉としてコストコが出店することが発表された。「ああ、あの時は、出店誘致のつながりで来ていたのか」と愚鈍な自分を責めたけれども、もうあの時には戻れない。
もう少し敏感であれば、スクープ記事を取り逃がさずにすんだのに…と悔やんでみても後の祭り、とはこのことである。
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