オーケー、関西スーパー統合に待った 当初は否決「白票」の取り扱いに疑義 関西スーパーも反論 

ダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集部
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株主の意思か、事前ルールの尊重か?
そしてオーケーは仮処分申し立て

関西スーパーは、「オーケープレスリリースでは集計作業は午後250分ごろに完了していたとしているが、午後3時の段階で完了していなかった」ことを指摘。

その上で、関西スーパー側の主張と経緯は以下の通り。

集計途中に、ある株主から、自らの投票が事前に行った賛成の意思表示のとおり取り扱われているか確認してほしい旨の申し出があった

この株主は、投票用紙に記入を行わなかった(編集部注:白紙提出=棄権)ものの、
①投票用紙の回収の際、「本議案全てについて事前に行った賛成の意思表示のとおり議決権行使をする意思」である旨を回収担当者に対して述べていた
②この株主が当日受付に提出した職務代行通知書に本議案に全て賛成の意思表示をする旨が記載されていた
③この株主が事前に提出していた委任状及び議決権行使書においても本議案について全て賛成の意思表示がなされていた

以上を受けて、関西スーパー側は、当該株主が本議案の全てに賛成の投票をしたものと判断し、棄権を意味する白票を「賛成票」として扱った、としている。

関西スーパーは、株主の意思を尊重するかたちで「棄権票」を「賛成票」として扱ったわけだが、オーケーは、ルールに則って議長が説明した通り「棄権」として扱うべきだったと主張している。

同日オーケーは、関西スーパーとH2Oグループのイズミヤ及び阪急オアシスとの間の各株式交換の差止めを求めて、仮処分の申立てを神戸地方裁判所に行った。

このように双方の言い分は真っ向から対立。関西を揺るがす大型再編のゆくえは、経営統合が白紙となる可能性を含め、司法の判断に委ねられることになりそうだ。

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