原材料価格や物流費などの高騰を背景に、食品を値上げする動きが各メーカーに広がっている。山崎製パンとネスレ日本は11月1日、食パンとコーヒーを2022年1月1日から値上げすると発表した。
山崎製パンが値上げするのは、「ロイヤルブレッド」などの食パンと「高級つぶあん」「ナイススティック」などの菓子パンで、値上げ幅は食パンが平均9.0%、菓子パンが同6.8%。輸入小麦の政府売渡価格が4月の5.5%に続いて、10月にも19%と大幅に引き上げられたことが主な要因。
一方、ネスレは家庭用と業務用のコーヒー「ネスカフェ」や「スターバックス」ブランドの家庭用コーヒー製品などを値上げする。値上げ幅はネスカフェが約10〜17%、スターバックスブランド製品が約17〜20%、コーヒーマシン「ネスカフェ ドルチェ グスト」専用のカプセルの一部製品も約10%値上げする。
コーヒー生豆の国際相場は、世界最大の生産・輸出国であるブラジルでの天候不順から上昇が続いており、円安が進んだこともあって21年8月の国際相場は円換算で20年1月と比べて90%以上の上昇となっている。